米国債:上げを削る、FRBの国債購入後に-株高も材料

米国債相場は上昇分を削る展開。 連邦準備制度理事会(FRB)の国債購入を材料に買いが先行したが、 買い入れ終了後は売りに押された。この日の購入額は146億ドルと、 1日当たりの額としては量的緩和第2弾が始まって以来で最大。株式 相場の上昇も国債の売り材料となった。

FRBは償還期限2018-2020年と2014-2016年の国債を購 入した。

RBCキャピタル・マーケッツの米国債トレーディング責任者、 トーマス・トゥッチ氏は、「上昇局面でさらに買いを入れるのはFR Bを除いていないだろう。相場はその後、自然に下げた」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時7分現在、10年債利回りは前営業日比1ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)未満上昇の3.34%。同年債(表面利率

2.625%、2020年11月償還)価格はほぼ変わらずの94 2/32。利 回りは一時3.25%と、12月10日以来の低水準をつける場面もあっ た。

この日のS&P500種株価指数が0.3%上昇。一時は0.2%安ま で売り込まれる場面もあった。

FRBの国債購入

MFCグローバル・インベストメントのジェフ・ギブン氏は、 「投資家はFRBに国債を売却して得た資金を必ずしも国債市場に再 投資しているわけではない」と指摘、「よりリスクの高い資産を購入 している」と述べた。

FRBがこの日購入したのは、償還期限2018年2月-2020年 8月の国債77億9000万ドルと、2014年12月―2016年5月の67 億7900万ドル。

FRBは今年3月までの量的緩和第1弾で、資産購入プログラム を通じて計1兆7000億ドルを購入した。FRBは21日、最大110 億ドル、22日には25億ドル相当の国債を購入する予定だ。

FRBは、量的緩和におけるバランスシート拡大計画の一環とし て、購入する国債の限度額について同一証券当たりで全体の70%に設 定すると発表した。

FRBは6000億ドルの国債を来年6月にかけて追加購入する方 針を示した11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合で、最大 35%としていたそれまでの上限を一時的に緩和した。

緩和局面の終了示唆

今月に入り、米国債は下落傾向が続いている。償還期限の長い国 債利回り格差を基に、市場ではFRBの緩和局面は続かないとの見方 がある。

11月10日に過去最高の1.60ポイントに達していた10年物と 30年物の利回り格差は、15日には1.05ポイントまで縮小。ブルー ムバーグのデータによると、この縮小は1980年代以来の速いペース だ。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのデータによると、償還 期限10年かそれ以上の国債の投資リターンは、今月4.64%のマイナ ス。年初来では8.37%のプラスに縮小した。

イールドカーブ(利回り曲線)のフラットニング(平坦)化は、 景気刺激を目的とする利下げの打ち止めを示唆することが多い。今月 発表された米経済指標では小売売上高と消費者信頼感指数で伸びが示 された。

シティグループの経済・市場分析担当マネジングディレクター、 スティーブン・ウィーティング氏は、「10年債と30年債の利回り格 差がピークに達したことは、緩和局面終了のシグナルだ」と指摘した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE