3カ月TB落札利回りが低下、日銀潤沢供給で当座預金23兆円に増加

財務省がこの日実施した国庫短期 証券(TB)3カ月物入札では落札利回りが低下した。この日の当座 預金残高が23兆円と約9カ月ぶりの高水準になるなど、日本銀行が資 金供給を増やしており、年末の資金手当てに対する安心感が出ている ことが入札結果に影響したとみられている。

TB161回債(償還2011年4月7日)の最高落札利回りは、昨年 11月以来の高水準を記録した前回に比べて1ベーシスポイント(bp) 低下の0.1319%、平均落札利回りは同1.1bp低い0.1297%だった。入 札後は平均利回り水準で取引されている。

東短リサーチの寺田寿明研究員は、「日銀は高水準の当座預金を維 持するとみられ、年内はレポ(現金担保付債券貸借)による調達コス トも低位安定が続く」との見方を示した。

レポ(現金担保付債券貸借)金利は準備預金の付利金利と同じ

0.10%近辺と、実質的な下限で推移。国債の決済集中日や利払い債の 移転登録停止期間明けで金利上昇が警戒された20日も資金調達が弱 く、日銀の潤沢な資金供給を裏付けた。

20日の当座預金残高は、国債大量償還の影響で前週末比3.5兆円 増の23兆円程度と、3月末(23.5兆円)以来の水準に膨らんだ。通 常は国債償還に合わせて資金供給オペが縮小されるが、今年は国債利 回りの上昇に配慮して潤沢な供給が継続されているとの見方が出てい る。この日はすでに昨年12月末時点の同残高20.3兆円程度を上回っ ている。

日銀が午後に実施した全店共通担保オペ8000億円(12月22日- 1月27日)の最低落札金利は前回と同じ下限0.10%、平均落札金利 は0.1bp低下の0.103%だった。資産買入基金の共通担保オペ8000億 円(12月22日-3月24日)の応札倍率は5.25倍だった。

応札倍率は低水準

一方、入札の応札倍率は2.71倍と、03年9月以来の低水準を記 録した前回の2.38倍から上昇したものの、前々回までの3-4倍台に 比べて低水準が続いた。国内証券のディーラーは、年末はリスクを取 りづらく在庫を増やせない証券会社があると指摘し、証券会社の慎重 姿勢が継続されたという。

また、東短リサーチの寺田氏は、来年4月の年度明け早々に償還 する銘柄は銀行も担保として使いづらく需要が弱いと分析。「前回160 回債は、たまたま投資家の需要が集まって0.12%まで利回りが低下し たが、今回は冷静に水準を見極める参加者が多かった」と言う。

日銀が午前に実施した資産買入基金による4回目のTB買い入れ 1500億円は、案分落札利回りが0.148%、平均落札利回りは0.150% と、前回13日の入札(案分0.14%、平均0.142%)に比べて上昇した。

国内証券のディーラーは、1年物の応札が集まったとすれば実勢 に合った落札水準だと指摘した。新発1年物159回債は0.15%で推移 している。14日の入札で落札利回りが昨年7月以来の高水準となる

0.1893%まで上昇したが、投資家の買いが強まったことで利回りが急 速に低下していた。

TB1年物に影響を与えやすい新発2年債299回債利回りは前週 末比0.5bp低下の0.19%で推移している。前週は一時0.235%と、新 発2年債としては昨年11月以来の水準まで上昇していた。

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