政府:NTT株売却益約3000億円をインフラ輸出促進に-JBIC拡充

政府は日本のインフラ輸出を促す ために国際協力銀行(JBIC)が実施する海外投融資の拡充に必要 な財源として、2011年度中に予定している通信最大手NTTの政府保 有株式の売却益約3000億円を充てる方針を固めた。複数の政府関係者 が明らかにした。

政府は10日、JBICを11年度にも日本政策金融公庫から分離 し、先進国向け輸出金融やM&A(企業の合併・買収)などの投融資 機能を強化する方針を決定した。財務省などは11年度予算でJBIC が実施する2兆円規模の海外投融資の出資財源(2000億円)と、産業 革新機構による海外企業の買収案件の支援(400億円)に必要な計2400 億円について、財政融資特別会計の「産業投資支出」による出資を要 求している。

政府保有株式の配当金収入が主な歳入となる政府の投資勘定の規 模は、来年度予算の概算要求ベースで1381億円と小規模。このうち産 業開発や貿易振興のための投資に活用する「産業投資支出」は1378 億円とほとんど全部を占めるが、それでも来年度に必要とする2400 億には届かない。このため、NTTの自社株消却によって売却余地が 出る保有株式の一部を来年度中に売却し、売却益を投資勘定に計上す る方針だ。

JBICの広報担当者はこうした政府方針について、コメントは 差し控えるとしている。

NTTは09年3月期までに実施した自社株買いで、手持ち保有比 率が15.9%まで増加したことから、今年5月に保有全株を2回に分け て半分ずつ消却する方針を発表した。先月15日には、第一弾として

7.97%に当たる自社株1億2546万株を消却、政府の出資比率は33.7% から36.6%に上昇した。残る半分は来年度中に消却する。

NTT法では政府が発行済み株式の3分の1以上を保有するよう 義務付けている。2回目の消却が来年度中に実施されれば、政府の出 資比率は約40%に上昇し、3分の1を超える約8800万株の放出が可 能となる。20日午前の株価終値3750円を基にすると、売却額は3300 億円程度となる見込みだが、NTTは買い取る姿勢を示している。

--取材協力 広川高史 Editor:Hitoshi Ozawa, Norihiko Kosaka

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