12月17日の米国マーケットサマリー:S&P500種が2年ぶり高値

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3180 1.3244 ドル/円 83.97 83.91 ユーロ/円 110.67 111.14

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 11,491.98 -7.27 -.1% S&P500種 1,243.92 +1.05 +.1% ナスダック総合指数 2,642.97 +5.66 +.2%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .61% -.03 米国債10年物 3.33% -.09 米国債30年物 4.43% -.10

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,379.20 +8.20 +.60% 原油先物 (ドル/バレル) 88.13 +.43 +.49%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではドルがユーロに対して2週間ぶり の高値に上昇。米国債利回りがほぼ7カ月ぶり高水準にあることや、 欧州の政策当局者による域内債務危機への対応が不十分との懸念を背 景に米国の金融資産に対する需要が増大した。

ユーロはこれより先、上昇する場面もあった。欧州連合(EU) 各国の首脳が将来の債務危機を封じ込めるためのメカニズム創設で合 意したほか、ドイツの企業景況感指数が予想外に上昇したことに反応 した。ただ、恒久的な危機管理メカニズムの2013年創設を除いて、 EU首脳会議では債券市場の安定化に向けた緊急措置をめぐる隔たり を埋めることができなかった。

トロント・ドミニオン銀行のチーフ通貨ストラテジスト、ショー ン・オズボーン氏は、「ドルがやや堅調に推移する状況が見込まれる」 と指摘。「ユーロ圏諸国はかなり大規模な財政難を抱えていることか ら、ユーロは恐らく一段安となるだろう」と述べた。

ニューヨーク時間午後2時6分現在、ドルはユーロに対して前日 比0.6%高の1ユーロ=1.3167ドル(前日は1.3244ドル)。一 時は1.3133ドルと2日以来の高値となった。ドルは円に対して

0.1%高の1ドル=83円95銭(同83円91銭)。15日には9月 24日以来の高値となる84円51銭を付けた。

◎米国株式市場

米株式市場では買いが優勢となり、S&P500種株価指数は2年 ぶり高値をつけた。欧州債務危機が拡大するとの懸念もあったが、ソ フトウエアのオラクルや多機能携帯端末「ブラックベリー」を製造す るリサーチ・イン・モーションの業績が予想を上回ったほか、銀行の 買収が材料視された。

オラクルは2001年以来の高値に上昇。カナダのバンク・オ ブ・モントリオール(BMO)が買収することで合意した米地銀マー シャル・アンド・イルズリー(M&I)は急伸。資源のフリーポー ト・マクモラン・カッパー・アンド・ゴールドを中心に商品株も高い。 一方、メルクなど製薬株は下落。英製薬アストラゼネカが新薬で米当 局の認可を得られなかったのが嫌気された。

米証券取引所全体の騰落比率は約6対5。ニューヨーク時間午 後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価指数は前日比0.1%上 昇して1243.91。ダウ工業株30種平均は7.34ドル(0.1%)下 落し11491.91ドル。

フェデレーテッド・インベスターズの株式市場チーフストラテ ジスト、フィリップ・オーランド氏(ニューヨーク在勤)は、「経済 統計の内容が安定してきた」と指摘。「企業利益も非常に堅調だ。市 場もこれを認識しており、マクロ経済への信頼感回復を反映し、すば らしいサンタクロース・ラリー(年末にかけての上昇局面)が始まる だろう」と述べた。

◎米国債市場

米国債相場は上昇し、2日間の上げとしては6月以降で最大とな った。10年債利回りが高水準で推移していたことから、投資家を引 き寄せた。

ニューヨーク連銀はこの日、米国債20億3000万ドルを買い入 れた。これも手掛かりに相場は上昇した。減税措置の延長で景気が刺 激され、財政赤字が膨らむとの観測から、週間ベースでは利回りは上 昇している。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダの米国債トレーダー、ダン・マ ルホランド氏は「短期間で非常に大きな支援材料が出た」と指摘。 「供給分の多くは消化されている」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後1時47分現在、10年債利回りは前日比9ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)低下し3.34%。同年債(表面利率

2.625%、2020年11月償還)価格は23/32上げて94 1/32。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は上昇。欧州の債務危機が深刻化すると の懸念から安全な逃避先としての需要が膨らんだ。

ムーディーズ・インベスターズ・サービスがアイルランドの信 用格付けを引き下げたため、同国国債が下落。ムーディーズは今週、 スペインの格付けを引き下げ方向で検討するとも発表している。金 は年初から26%高、10年連続で上昇している。欧州の債務危機に 加え、米連邦準備制度理事会(FRB)が国債を購入したことが背 景。

ラサール・フューチャーズ・グループ(シカゴ)の金属トレー ダー、マット・ジーマン氏は「FRBは国債購入拡大の可能性を残 している。ユーロ圏の債務危機は再燃している。それらが金価格の 下値を固くしている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物2月限は前日比8.20ドル(0.6%)高の1オンス=1379.20 ドルで終了した。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は反発。11月の米景気先行指数が高 い伸びを示し、来年の景気回復の継続と燃料需要の拡大を示唆したた め、買いが入った。景気先行指標総合指数は過去8カ月で最大の伸び。

12月の独企業景況感指数が市場予想に反して上昇し、過去最高 を記録したことも原油の支援材料となった。米石油協会(API)が 17日発表した統計によると、11月の米燃料消費は前年同月比

6.5%増加した。

コンサルティング会社、プレステージ・エコノミクス(テキサ ス州オースティン)のジェイソン・シェンカー社長は「現在、世界と 米国内の経済成長見通しが原油相場の材料となっている。このように 強い景気先行指標は明るい成長見通しを一段と裏付けている」と述べ た。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物1月限は前 日比32セント(0.4%)高の1バレル=88.02ドルで終了した。 週間では0.3%高、年初からは11%上昇している。

ニューヨーク・ニューズルーム   1-212- 617-3007

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 千葉 茂 Shigeru Chiba +1-212-617-3007 schiba4@bloomberg.net Editor:Tsueno Yamahiro 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE