12月16日の米国マーケットサマリー:株は08年9月以来の高値

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3233 1.3214 ドル/円 84.02 84.24 ユーロ/円 111.18 111.32

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 11,499.25 +41.78 +.4% S&P500種 1,242.87 +7.64 +.6% ナスダック総合指数 2,637.31 +20.09 +.8%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .64% -.03 米国債10年物 3.42% -.11 米国債30年物 4.54% -.05

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,371.00 -15.20 -1.10% 原油先物 (ドル/バレル) 87.87 -.75 -.85%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではドルがほとんどの主要通貨に対 し

て下落。欧州連合(EU)内では域内金融危機に対する広範な方策を めぐり意見が分かれるなか、EU首脳会議が2日間の日程で始まった。

ドルはユーロと円に対してもみ合いの展開。EU各国首脳は 2013年に創設する危機管理メカニズムについて合意すると見込まれ ている。ドルはこれより先、上昇する場面もあった。この日の米経済 指標で住宅着工件数が予想以上に増加したほか、フィラデルフィア地 区の製造業景況指数が2005年以来の最高となったことに反応した。 米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、ギリシャ のソブリン債格付けを引き下げ方向で検討すると発表。同社は前日、 スペインの格付けを引き下げ方向で見直すとしていた。

みずほフィナンシャル・グループの米通貨セールス担当責任者、 ファビアン・エリアソン氏は、「一部に非常に前向きなニュースがみ られているが、全体的な欧州の状況はなお未解決のままだ」と指摘し た。

ニューヨーク時間午後1時53分現在、ドルはユーロに対して前 日比0.1%安の1ユーロ=1.3226ドル(前日は1.3214ドル)。 ドルは円に対して0.1%安の1ドル=84円14銭(同84円24 銭)。ユーロは円に対してほぼ変わらずの1ユーロ=111円29銭。

◎米国株式市場

米株式相場は上昇。S&P500種株価指数は2008年9月以来 の高水準をつけた。朝方発表された週間失業保険申請件数が予想外に 減少したほか、住宅着工件数の増加が好感された。

アルミ生産のアルコアを含む製鉄メーカーが上昇。米2位の証 券取引所を所有するナスダックOMXグループも高い。同社はドバイ 取引所から自社株を買い戻すことで合意した。一方、決済ネットワー クのビザとマスターカードは大幅下落。連邦準備制度理事会(FRB) がデビットカード決済手数料に新たな制限を提案したのが嫌気され た。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比0.6%上げて1242.87。ダウ工業株30種平均は

41.78ドル(0.4%)上昇し11499.25ドル。2008年9月8日 以来の高水準。

シマング・キャナル・トラストの上級投資責任者、トム・ワー ス氏は「発表されたニュースは景気改善を示す内容だ」と述べた上で、 「景気は上向いているわけではないが、安定した成長軌道にある」と 続けた。

◎米国債市場

米国債市場では、ボラティリティ(変動性)がここ1年余りで最 も高まった。米国で景気回復の兆候が見られる一方、欧州ソブリン債 危機の深刻化懸念も広がっている。

10年債利回りは一時、7カ月ぶり高水準を付けた。フィラデル フィア連銀の製造業景況指数は市場予想を上回り、新規失業保険申請 件数は予想外に減少。また住宅着工件数は3カ月ぶり増加に転じた。 これらを手掛かりに利回りは上昇した。ただ、米格付け会社ムーディ ーズ・インベスターズ・サービスがギリシャの格付けを引き下げ方向 で見直すと発表したことを受け、利回りは上げ幅を縮小した。

キャンター・フィッツジェラルドの金利責任者、ブライアン・エ ドモンズ氏は「米国債はひどく売られ過ぎているため、若干上昇した。 さらにギリシャ格付けのニュースも買い材料となっている。だが年末 に向け、上昇を維持するには難しい状況が続いている」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後2時7分現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)低下の3.50%。同年債(表面利率

2.625%、2020年11月償還)価格は1/4上げて92 22/32。

10年債利回りは一時3.56%と、5月13日以来の高水準を付 けた。それより早い段階では3.46%まで下げる場面もあった。2年 債利回りはほぼ変わらずの0.67%。一時0.69%と、6月23日以 来の高水準まで1bp以内に迫った。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続落。2週間ぶりの安値をつけた。今 年は最高値更新を続けたため、投資家が利益確定に動いた。

金は年初から25%上昇。年間ベースで10年連続高に向かって いる。金現物に裏打ちされた上場投資信託(ETF)への投資が過去 最高に上ったことが背景にある。7日には1オンス=1432.50ドル と最高値を更新した。欧米で債務の膨張を背景に、価値保存手段とし ても金が買われた。

リンド・ウォルドック(シカゴ)の市場担当シニアストラテジス ト、アダム・クロフェンシュタイン氏は「金は守りに入っている。今 年は価格が大幅に上昇したため、多くの投資家が利益確定に動くだろ う」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 2月限は前日比15.20ドル(1.1%)安の1371ドルで終了し た。一時は1361.60ドルと、中心限月としては11月29日以来の 安値をつけた。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は反落。2週間ぶりの安値をつけた。 米新規失業保険申請件数が予想外に減少し、住宅着工件数が増加。こ れを背景にドルが強含んだため、売りが出た。

ドルが対ユーロでこの日の安値から反発、代替投資としての商品 の魅力が弱まり、原油は下落した。ドルは過去4週間で3.2%上昇し ている。

PFGベストの調査部門バイスプレジデント、フィル・フリン氏 (シカゴ在勤)は「経済指標の好転はドル高につながるため、原油に は売り材料だ。経済指標の改善は必要な景気刺激策の減少を意味し、 それはドル高を意味する」と解説した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物1月限は前 日比92セント(1%)安の1バレル=87.70ドルで終了した。 年初からは11%上昇している。

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