NY外為:ドルは下落、欧州首脳会議が債務問題を協議

ニューヨーク外国為替市場で はドルがほとんどの主要通貨に対して下落。欧州連合(EU)内では 域内金融危機に対する広範な方策をめぐり意見が分かれるなか、EU 首脳会議が2日間の日程で開催されている。

ドルはユーロに対して下落。EU首脳会議は恒久的な危機管理メ カニズムの2013年創設に向けた条約修正の文言で合意した。ドル は円に対しても値下がり。米国債利回りが1カ月ぶりの大幅低下とな り、米国資産の需要が減退したことが背景。

ナショナル・バンク・オブ・カナダの外為担当マネジングディレ クター、ジャック・スピッツ氏(トロント在勤)は、「米国債利回り の低下に伴いドルが売られている」と指摘。「ドル・ロング(買持ち) をじりじりと解消する動きが広がった」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時37分現在、ドルはユーロに対して前 日比0.2%安の1ユーロ=1.3243ドル(前日は1.3214ドル)。 ドルは円に対して0.3%安の1ドル=84円ちょうど(同84円24 銭)。ユーロは円に対してほぼ変わらずの1ユーロ=111円27銭。

米10年債利回りは前日比で一時11ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)低下の3.42%と、日中取引では11月16日以 来の大幅な下げとなった。これより先には3.56%と、5月13 日以来の高水準を付ける場面もあった。

EUサミット

EU首脳会議では、ポルトガルとスペインへの債務懸念の波及を 防止する措置をめぐって意見の相違が広がった。欧州によるギリシャ とアイルランド向けの支援で最大の拠出国のドイツは、ユーロ圏の 「防衛が不可欠な場合に」金融支援を認め、将来の救済コストの一部 を債券保有者に負担させる可能性のあるメカニズムの創設について合 意を推進した。

ドイツのメルケル首相は、現行7500億ユーロ(約83兆円) の欧州金融安定基金の規模拡大や運用面で柔軟性を高める可能性を否 定した。

バークレイズの通貨ストラテジスト、アループ・チャタジー氏 (ニューヨーク在勤)は「これまでに発表された声明に基づくと、ユ ーロ圏共同債の構想といった一段と急進的な変化については協議され ないだろう」と指摘。「みんなが大変革を支持しているわけではない ことは確かだ」と述べた。

ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、ギリシャの現地通 貨および外貨建て国債格付けを引き下げ方向で検討すると発表した。 現在の格付けは「Ba1」。

国際通貨基金(IMF)はこの日、アイルランド向け225億ユ ーロの融資(期間3年)を承認したと発表した。

米経済指標

フィラデルフィア連銀が発表した12月の同地区製造業景況指数 は24.3と、前月の22.5から上昇した。同指数はゼロが拡大と縮 小の境目を示す。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト 調査の予想中央値は15だった。

米労働省が発表した11日に終わった1週間の新規失業保険申請 件数(季節調整済み)は前週から3000件減少して42万件。前週 は42万3000件(速報値は42万1000件)に修正された。

米商務省が発表した11月の住宅着工件数(季節調整済み、年率 換算、以下同じ)は前月比3.9%増の55万5000戸となった。前 月は53万4000戸と、速報値の51万9000戸から上方修正され た。

UBSの為替ストラテジスト、アメリア・ブルドー氏は「フィラ デルフィア連銀の景況指数は市場予想よりも強い内容だった」と指摘。 「仕入れ価格指数の急上昇はインフレ加速を意味している」と述べた。

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