スペイン国債入札:借り入れコスト上昇-格下げ懸念

スペイン政府は16日に国債入 札を実施し、24億ユーロ(約2700億円)相当を発行した。発行規 模は最大目標額を下回った。米格付け会社ムーディーズ・インベス ターズ・サービスが同国の格付けを引き下げ方向で見直すと発表し た翌日の入札で、借り入れコストは前回入札に比べ上昇した。

スペインは10年債17億8000万ユーロを発行。スペイン銀行 (中央銀行)によると、平均落札利回りは5.446%と前回の11月 18日の入札時の4.615%を上回った。15年債6億1870万ユーロ の利回りは5.953%。前回10月21日の入札では4.541%だった。

ウニクレディトの債券ストラテジスト、チアラ・クレモネシ氏 は「入札で資金コストが大幅に上昇した」と指摘した。

スペインは、政府と国内銀行の来年の資金借り換えが難航する ことはなく、同国が救済に追い込まれることはないと市場を納得さ せようとしている。政府は今年最後の入札で30億ユーロの調達を 目標としていた。利回りが上昇する中で、サルガド財務相は通常の 40億ユーロよりも小規模の発行を目指すと述べていた。今年の必要 額は既に調達を終えているとも述べた。

この日の入札で10年債の応札倍率は1.67倍で、11月の1.84 倍を下回った。15年債は2.52倍(10月は1.44倍)だった。

ムーディーズは15日、公的部門、民間部門双方の来年の借り 換え需要が大きいことを理由にスペインの格付け「Aa1」を引き 下げ方向で見直すと発表した。

スペインは住宅バブルの破裂と欧州で最悪の失業率、09年に国 内総生産(GDP)の11%に上った財政赤字に直面し、サパテロ首 相は 緊縮財政によって投資家の信頼回復を図っている。

同首相は16日からブリュッセルで、他の欧州首脳らとともに 債務危機への恒久的な対応策を協議する。5月に設立された現在の 救済基金の拡大をめぐり、首脳会議を控えてドイツのメルケル首相 や欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は舌戦を交わした。

この日の入札後にスペイン10年国債利回りは一時、7ベーシ スポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の5.58%となった。ド イツ債との利回り格差は一時、251bpを付けた(15日は242bp)。 11月30日は298bpまで拡大していた。ユーロ導入後の10年間 の平均は15bp。

ロンドン時間午後4時(日本時間17日午前1時)のスペイン 10年債利回りは前日比2bp上昇の5.54%。

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