債券は続落、米債安嫌気で長期金利は一時1.295%-午後に下げ幅縮小

債券相場は続落。根強い景気回復 期待を背景に前日の米債相場が続落したことへの警戒感が強まり、円 債市場では売りが先行した。長期金利は一時1.295%まで上昇して、 前日に付けた約7カ月ぶり高水準に並んだものの、午後に入ると買い が優勢になって相場は下げ幅を縮めた。

三井住友銀行の宇野大介チーフストラテジストは、米国金利の上 昇を受けて、円債も売り先行で始まったと説明。前日に発表された企 業短期経済観測調査(短観)は悪化したほか、他の指標もピークアウ トしており、長期金利の1.3%近辺は高い水準との見方も示した。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の312回債利回 りは、前日比3ベーシスポイント(bp)高い1.285%で始まり、徐々 に水準を切り上げて、午前10時15分前後には4bp高い1.295%に上 昇。前日に付けた約7カ月ぶりの高水準に並んだ。しばらく1.29-

1.295%で推移していたが、次第に買いが優勢となり、午後2時前後に は0.5bp高い1.26%まで水準を切り下げた。午後3時過ぎからは1.5bp 高い1.27%で推移している。

朝方は売り優勢の展開となった。日興コーディアル証券の野村真 司チーフ債券ストラテジストは、「米国の金利上昇が続いていることを 嫌気した売りが先行した。国内債市場は先物主導の売りとなっており、 市場の地合いが悪いので現物債の買いも乏しい」と話した。

15日の米国債相場は続落。根強い景気回復期待を背景に売り優勢 の展開となった。米10年債利回りは前日比6bp上昇の3.53%程度。 一時は3.56%と5月13日以来の高水準を付けた。

午後にやや戻す展開

もっとも、午後に入ると、現物債利回りは水準をやや切り下げる 展開となっている。前日の取引でも、新発10年債利回りは1.295%ま で上昇したが、同水準では買いが優勢となり、結局は1.2%台半ばに 戻して引けた。

日興コーディアル証の野村氏は、「最近の金利上昇はやや行き過ぎ の感がある。短中期や超長期ゾーンでは打診的な買いが入り始めてお り、きっかけ次第で金利上昇に歯止めがかかりそう。10年債利回りの

1.2%台後半では買い下がって良いとみている」と話していた。

新発5年債利回りは一時0.56%まで上昇したが、午後3時過ぎに は前日比1bp高い0.54%に上昇幅を縮めている。一方、新発2年債利 回りは1bp低い0.215%に低下。10日以来の低水準を付けている。

流動性供給入札

財務省がこの日実施した流動性供給の入札結果では、公社債店頭 売買参考平均値と比較した最大利回り較差がプラス0.029%、平均利 回り較差はプラス0.023%となった。応札倍率は3.08倍と、前回の1.7 倍から上昇した。発行額は3000億円程度。発行対象銘柄は、10年債 は277回から第307回債、20年債は第57回から第85回債。

ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは、「入札結果は普 通で特に相場への影響はないと思う」と指摘した。もっとも、同入札 の通過を受けて一時的に買いが入った局面もあったもようだ。

一方、東京先物市場で中心限月3月物は小幅続落。前日比37銭安 の138円58銭で始まり、直後に138円52銭まで下げた。その後は徐々 に下げ幅を縮め、午後に入ると一時プラスに転じており、3銭高の138 円98銭まで上昇した。取引終了にかけて再び売りが優勢となり、結局 は4銭安の138円91銭で引けた。

ドイツ証券の山下氏は、「四半期末が近づいていることもあり証券 会社はバランスシート上の制限がかかっている状況で薄商いのなか、 先物主導で値を下げた。投資家も弱気に傾いている」と話した。

--取材協力:赤間信行 Editors:Hidenori Yamanaka,Masaru Aoki

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