野村不HD:2012年3月期の利益目標、達成困難に-オフィス事業不振

野村不動産ホールディングスは中期 経営計画で示した2012年3月期の利益目標の達成が困難な見通しとな った。マンション販売など住宅事業は好調に推移しているが、オフィス ビル市況の低迷が響く見込み。現在の目標は連結営業利益600億円、経 常利益420億円としている。

折原隆夫取締役は15日、ブルームバーグ・ニュースのインタビュ ーで、「オフィスは特にまだ回復する段階になってない」との見解を表 明。その上で3年間の中期経営計画の最終年度である12年3月期の 経営目標の達成について「残念ながら厳しい状況だ」と述べた。中計は 09年5月に発表した。

2011年3月期の予想は営業利益が350億円、経常利益は180億円と 中計での来期目標の5割強にとどまる見込みだ。オフィスビルはテナン ト需要が低迷。オフィス賃貸仲介業の三鬼商事によると、東京・千代田 区など都心5区の平均空室率は8月に過去最悪の9.17%を記録し、その 後も9%前後で推移している。

折原氏は「マーケット全体の空室率は頭打ちになっているが、ここ から大きく改善するという状況ではなく全体の需要は増えていない」と 語った。野村不の保有ビルの空室率も07年の1-2%から上昇傾向で 6月末は5.8%に達した。10年9月末は5.0%に改善したという。

高層マンション即日完売

低金利を背景にマンション販売は、好調が続いている。今年度上期 に発売した新築マンションの契約戸数は約3400戸と半期ベースで過去 最高となった。顧客に引き渡し今期中に売る上げとして計上する戸数も 上場以来最大となる5000戸に達する見通し。

折原氏は「販売好調は現在も続いている。当面は住宅が収益のドラ イバーとなるだろう」との期待を示した。百貨店の丸井・旧中野本社跡 地で三井不動産レジデンシャルと共同開発した29階建ての高層マンシ ョン(総戸数234)は半分以上の130戸が第1期で即日完売になった。

回復の兆しが見えないオフィス市況だが、野村不では利益のうち約 半分をビル事業が占めており、早期改善が課題だ。ただ、折原氏は収益 構造を調整しながら全体の利益を伸ばす戦略を構築していきたいとの 考えを明らかにした。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE