12月15日の米国マーケットサマリー:ドル高・国債安、景気回復で

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3212 1.3378 ドル/円 84.28 83.66 ユーロ/円 111.36 111.92

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 11,457.47 -19.07 -.2% S&P500種 1,235.24 -6.35 -.5% ナスダック総合指数 2,617.22 -10.50 -.4%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .64% -.01 米国債10年物 3.51% +.04 米国債30年物 4.59% +.06

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,386.20 -18.10 -1.29% 原油先物 (ドル/バレル) 88.48 +.20 +.23%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではドルがほとんどの主要通貨に対 して上昇。スペイン格下げの可能性を背景にユーロ圏の金融危機が拡 大しているとの懸念が再燃、安全通貨としてのドルに買いが集まった。

ドルはユーロと円に対して上昇。この日発表の米経済指標では、 景気回復が進行している一方、インフレは低水準にあることが示され た。カナダ・ドルもほとんどの主要通貨に対して上昇。11月の米鉱 工業生産指数が市場予想を上回る伸びとなったことを手掛かりに、北 米資産への需要が増大した。

みずほフィナンシャル・グループの米通貨セールス担当責任者、 ファビアン・エリアソン氏は、「欧州の債務をめぐる不安が続き、ユ ーロを圧迫している」と指摘。「全体的な欧州情勢と、その解決方法 が不透明だからだ」と述べた。

ニューヨーク時間午後2時32分現在、ドルはユーロに対して前 日比1.1%高の1ユーロ=1.3237ドル(前日は1.3378ドル)。 ドルは円に対して0.7%高の1ドル=84円28銭(同83円66 銭)。ユーロは円に対して0.4%安の1ユーロ=111円32銭。

◎米国株式市場

米株式相場は下落。S&P500種株価指数は7営業日ぶりに下げ た。前日までの連続高で、株価収益率(PER)が6月以来の高水準 に押し上げられたほか、債券の利回り上昇に伴い、借り入れコストの 高まりに対する懸念が広がった。

複合企業のゼネラル・エレクトリック(GE)、銀行のJPモ ルガン・チェース、アルミ生産のアルコアはいずれも下落。ダウ工業 株30種平均の中でも特に大きく下げた。決済ネットワーク大手のビ ザとマスターカードは米連邦準備制度理事会(FRB)との会合を 16日に控えて下落。会合では一部取引手数料の上限案が発表される 可能性がある。半導体メーカーも安い。米調査会社ガートナーが来年 の半導体設備投資は減少するとの見方を示したのが嫌気された。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比0.5%下げて1235.23。S&P500種のPERは 前日終値時点で15.5倍と、過去6カ月弱の最高だった。ダウ工業株 30種平均は19.07ドル(0.2%)下落し11457.47ドル。BG キャンター・マーケット・データによると、米10年債利回りは最大 5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上げて3.53%。

ファースト・シティズンズ・バンクシェアーズのエリック・テ ィール最高投資責任者(CIO)は、「株式投資家は債券市場動向に 注目している」と述べ、「FRBが金利を低水準で抑えようと努力し ているにもかかわらず、市場参加者は借り入れコストの上昇を懸念し ている。欧州への懸念も強い。加えて、最近の株価上昇で、バリュエ ーション(株価評価)からみて中立水準に相場はある」と説明した。

◎米国債市場

米国債相場は下落。10年債利回りは7カ月ぶり高水準となった。 景気回復の兆候から、ロング(買い持ち)ポジションを解消する動き が広がった。

RBCキャピタル・マーケッツの米国債トレーディング責任者、 トーマス・トゥッチ氏は「債券市場は力強い経済成長シナリオを再び 織り込みつつある。ロングポジション続けている投資家もまだいる」 と指摘。「半年に及ぶ強気姿勢の解消だ。よって今後こうした大きな 売りが見られる時があるだろう」と述べた。

また、オバマ大統領が同意した減税延長法案が議会を通過し、経 済成長を下支えするとの観測も国債を押し下げた。前日は、米連邦準 備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)で景気回 復の継続を指摘したほか、6000億ドルの国債購入プログラムを維持 する方針を表明したことに反応し下落していた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後2時55分現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇の3.53%。同年債(表面利率

2.625%、2020年11月償還)価格は13/32下げて92 17/32。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反落。ドルの上昇が続くとの観測を背 景に、代替投資としての需要が弱まった。

米経済指標が低インフレ下での景気回復を示唆したため、ドルは ユーロと円に対して上昇した。11月の消費者物価指数(CPI)は 前月比0.1%上昇。金は年初から26%上昇、7日には1オンス=

1432.50ドルと過去最高を更新した。

フューチャーパス・トレーディングのトレーダー、フランク・レ シュ氏(シカゴ在勤)は「経済活動が改善しているようで、それはド ルの地合いを強め、金には打撃となる。インフレ指標もやや金の悪材 料となった。インフレに備えて商品を買っているのなら、この日の指 標はその取引がまだ正しくないことを示唆している」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 2月限は前日比18.10ドル(1.3%)安の1386.20ドルで終了し た。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は反発。原油在庫が2002年以来の大 幅な減少になったことを受け、買いが入った。原油輸入の減少と製油 所の生産増が在庫減の背景。

米エネルギー省によると、原油在庫は前週比985万バレル減の 3億4600万バレル。ブルームバーグの調査では250万バレル減少 が見込まれていた。輸入は15%減少し、08年9月以来の低水準。製 油所の稼働率は88%と、9月以降の最高となった。

オプベスト・ウェルスマネジメントの最高財務責任者(CFO) 兼シニア市場ストラテジスト、アンドレ・ジュリアン氏は「原油在庫 の数字はショッキングだ。米国では原油が短期的に不足しつつある。 この在庫統計を基にすると、価格は年末までに容易に1バレル=100 ドルに達する」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物1月限は前 日比34セント(0.4%)高の1バレル=88.62ドルで終了した。 終値としては7日以来の高水準。過去1年では25%上昇している。

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