米国株:上昇、小売売上高の伸び好感-AT&T高い

米株式相場は上昇。取引終盤に は一時マイナス圏に転落する場面もあった。米小売売上高が予想以上 に伸びたことが好感された一方、米国債の利回りの急上昇が注目され た。

電話会社のAT&Tとベライゾン・コミュニケーションズ、食品 のクラフト・フーズはいずれも上昇。ダウ工業株30種平均銘柄の上げ をけん引した。保険のアメリカン・インターナショナル・グループ(A IG)も高い。スティーブ・ミラー会長がブルームバーグ・テレビジ ョンのインタビューで、政府からの独立に前向きな姿勢を示したこと が好感された。銀行株は下落した。

S&P500種株価指数は前日比0.1%上げて1241.59。ダウ工業 株30種平均は47.98ドル(0.4%)上昇し11476.54ドル。米10 年債利回りは最大0.22ポイント上げて3.49%。米連邦公開市場委員 会(FOMC)が会合後に発表した声明では、米国債購入計画の維持 が明らかになった。

キーコープのプライベートバンキング部門でチーフ投資ストラテ ジスト、ブルース・マケイン氏は、「適切な決断だった」と述べ、「F RBは量的緩和第2弾の継続が必要だ。撤退などできない。今の景気 回復の緩やかなペースを考えると、量的緩和の撤退は適切な答えでは ないだろう。来年にかけて株価がまだ上昇する余地はあるとみている」 と続けた。

S&P500種株価指数は、今年8月27日にバーナンキFRB議長 が国債購入プログラムの拡大を検討していることを示唆して以来、こ れまでに19%値上がりした。FOMCは11月の会合後に6000億ド ルの追加国債購入プログラムを発表した。

FOMC声明

この日のFOMC声明では、「経済回復ペースの加速を促し、イン フレを責務に合致した水準に維持していくため、委員会は11月に発表 した証券保有の拡大を継続することをこの日決定した」と記述された。

米国株は取引終盤に一時上げを失った。FOMC声明が発表され、 米10年債が急落し、利回りが5月以来の高水準をつけると、借り入れ コストの上昇につながるとの懸念が広がった。

米小売売上高

朝方発表された11月の米小売売上高(速報値)は季節調整済みで 前月比0.8%増となった。前月は1.7%増。ブルームバーグ・ニュー スがまとめたエコノミスト予想の中央値では0.6%増だった。

また、11月の生産者物価指数(PPI)全完成品は前月比0.8% 上昇した。11月の食品とエネルギーを除いたコア指数は前年同月比で

1.2%上昇と、過去5カ月で最も低い前年比での伸び率だった。

ラッセル・インベストメンツの主任市場ストラテジスト、ステ ィーブン・ウッド氏は、「経済環境は改善しつつある」と述べた上で、 「FRBが金融政策で新たな一手を打つには時期尚早だ」と続けた。

AT&TやAIGなど個別銘柄

AT&Tは2%上昇。クラフトとベライゾンはそれぞれ1.7%と

1.6%の値上がりだった。

AIGは6.7%高と、S&P500種銘柄の中で最大の値上がり率 だった。AIGのスティーブ・ミラー会長は、米政府が救済先企業の シティグループとゼネラル・モーターズ(GM)の持ち株売却に成功 したことを受けて、AIG株についても政府が持ち株を売却できるこ とが示唆されたと語った。

この日の金融株は0.9%安とS&P500種産業別10指数の中で 下落率最大だった。JPモルガン・チェースは1.7%下落、シティグ ループも2.5%下げた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE