FOMC:来年はFRBにとり正念場-市場関係者のコメント

米連邦準備制度理事会(FRB) は14日の連邦公開市場委員会(FOMC)終了後に声明を発表し、 来年6月にかけて6000億ドル(約50兆円)の国債を購入する方針 を堅持した。また、経済成長ペースは失業を減少させるには不十分だ として、政策金利を「長期にわたり」低位にとどめる方針をあらため て示した。これについての市場関係者のコメントは以下の通り。

◎ネーションワイド・ミューチュアル・インシュアランスのシニア・ バイスプレジデント、ポール・バルー氏:

「当局は雇用創出の欠如と失業という特定の問題に照準を合わせ ている」

「声明の全体的なトーンは量的緩和第2弾(QE2)の正当化だ。 QE2が正当化されるかどうかは時間がたてば分かる。QE2は確か に、米経済の回復や海外の経済成長などその他の動向に圧倒されつつ ある。120日前とは多少状況が違う。景気回復が一段としっかりとし た足取りになっている兆候はより鮮明になっている。当局が引き続き 指摘している弱さの一つは、十分な雇用がまだ創出されていない点だ」

「FRBが来年見せる手腕は確かに興味深い。来年は政治的側面 と実際の景気回復の両面から勢いが強まり続けるだけに、FRBは予 定よりも早急に出口戦略に軸足を移す必要が生じるかもしれない。議 会はかなり強力な批評家たちが支配勢力となると予想される。これは 熟慮を要する変数になるだろう」

「FRBは恐らく来年4-6月(第2四半期)中に出口戦略を示 唆すると予想される」

「労働市場は2011年1-6月(上期)に加速し始める見込みだ。 予見できない衝撃がない限り、来年は労働市場が改善するだろう。問 題は、それが十分に速いペースかどうかだ」

「景気は次の回復段階に入る」

◎カリフォルニア州立大学チャンネル諸島校のスン・ウォン・ソーン 教授(経済学):

「声明のトーンは私が考えていたものより悲観的だった」

「失業を減少させるほど十分な雇用が生まれていないのは真実だ が、米経済に勢いが少し出始めていることは統計で示されている」

「米経済は十分に速いペースで成長してはおらず、インフレは現 時点で懸念要因ではないため、芳しくない雇用の見通しは当局にとっ て確かにアキレス腱だ。当局は金融政策でけん引することに苦戦して いると言えよう。馬を水場に連れていくことができても、馬に水を飲 ませることはできない。今はそんな状況だ」

「債券利回りの上昇は米経済が実際に上向きつつあるという一つ のシグナルであり、FRBには朗報だ」

「米経済が大方の予想通り改善すれば、FRBが来年、量的緩和 第2弾以上のことをするとは思えない。当局の予想よりも大きく景気 が改善すれば、6000億ドルの手前で国債購入が終了しても驚きでは ない。当局に対する政治的な強い批判を背景に、6000億ドルのプロ グラム以上のことを実施する可能性は低くなるだろうが、政治的な考 察よりも経済的な考察がけん引力になると予想している」

◎モーガン・キーガンの経済コンサルタント、ドナルド・ラタジュザ ック氏:

「私はFRBがなぜ量的緩和策を発表したのか理解している。F RBは財政面から景気刺激が得られないと考えていたためだ。しかし、 今ではそうした景気刺激が得られるとみられるため、結果的にFRB は困難な状況に立たされている」

◎アトランタ連銀の元調査局長のロバート・アイゼンバイス氏:

「声明が言っているのは、雇用と景気浮揚が優先課題であり、量 的緩和第2弾の根拠が依然として有効だということだ」

◎MFグローバルのグローバル・チーフエコノミスト、ジム・オサリ バン氏:

「資産購入プログラムは見直しをせず、撤回も検討していないと いう明らかなメッセージだ」

「経済成長で一部の統計に多少改善が見られるにもかかわらず、 成長に関する当局の論調はほとんど変わらなかった。経済成長のデー タの明らかな改善を当局が控えめに見ているのはほぼ間違いない」

「当局はインフレの傾向が引き続き下向きであると指摘した。こ れは資産購入プログラムを撤回しないという姿勢と一致している」

◎ジェフリーズのチーフ金融エコノミスト、ウォード・マッカーシー 氏:

「金融当局は依然、緩和気味の政策を堅く約束している」

「今回の声明は内容という面で、前回の声明とほとんど変わりは ない。当局は、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を引き続 き低位に抑制し、資産購入計画を維持することを確認した」

「FRBは依然として6000億ドル規模の国債購入プログラムを 維持する方針を示している」

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE