ECB総裁がハンガリー政府を批判「中銀の独立性制限を試みている」

欧州中央銀行(ECB)のトリ シェ総裁はハンガリー中央銀行(MNB)の幹部報酬削減や政策金利 の決定プロセス変更について、中銀の独立性制限を狙った同国政府の 試みである可能性があるとの見解を示した。

ハンガリーのオルバン政権はシモール総裁や政策委員会メンバー の報酬を引き下げた。政府はまた、政策委員会メンバーを外部から起 用する人事権についても、首相と総裁が2名ずつ指名する現行慣行に 代えて、与党が多数を占める委員会に選出させる方法を提案している。 ハンガリー経済省は先月29日、利上げは「正当化できない」との考え を明らかにした。

トリシェ総裁はハンガリー政府あての書簡で、給与削減に加え 「理事の任命」方法の変更とともに「MNBが下した政策金利に関す る決定に対し、最近政府が繰り返した批判」は、「総裁が任務を果た す上で影響を及ぼそうと試みていると見なすことが可能だ」と指摘し た。トリシェ総裁の書簡はウェブサイトに掲載された。

7人から成る政策決定委員会メンバーのうち外部から起用される 4人の任期は来年3月1日に満期を迎える。シモール総裁は、2013年 の任期満了を待たずに辞任するようにとの政府当局者からの打診を退 けている。

ジュルチャーニ前首相は2005年に政策決定委員会を拡大し、こ れまで中銀が独占していた新メンバー候補の擁立権に終止符を打った。 当時中銀総裁を務めていたジグモンド・ヤーライ氏は先月、中銀の監 査役会の会長に指名された。オルバン政権はヤーライ氏の給与を4倍 に引き上げる方針だ。

トリシェ総裁は書簡で、「中銀総裁や政策委員会メンバーなど公 共セクターの報酬削減の意向を政府が打ち出したことにより、監査役 会役員の報酬引き上げの時期が適切であったかどうかの疑問が生じた」 と説明し、「MNBの財政面ならびに政策決定委員会メンバーの独立 性が依然気がかりだ」と記した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE