日産自、三菱自が事業提携-軽で合弁設立やOEM拡大も

日産自動車と三菱自動車は、国内 で軽自動車の共同開発の合弁設立や、相互OEM(相手先ブランドに よる生産)供給の車種拡大、海外での生産協力などの事業で提携して いく。両社は事業地域や商品で相互に補完し合いながら国内外の事業 を拡大し、競争力の向上を目指す。

両社の14日の発表資料によると、OEM拡大では、国内で日産自 の小型商用車や上級セダンを三菱自へ、中東市場向けに三菱自のスポ ーツ型多目的車(SUV)を日産自へ供給することを検討。また、三 菱自のタイ工場で日産自の「ナバラ」の生産や、将来は両社の次期1 トンクラスのピックアップ車の開発・生産協力も行う。さらに、国内 で軽自動車の商品企画・開発を行う折半出資の合弁会社設立も進める。

日産自のカルロス・ゴーン最高経営責任者(CEO)は発表会見 で、「電気自動車事業についても話し合っているが、決まったものはな い」と述べた。三菱自の益子修社長は、日産自と「いまのところ資本 提携は考えていない」と語った。

また、益子社長は合弁設立について「来年の早い時期」と述べた。 新しい軽自動車は2012年度にも共同開発し、軽自動車を「世界戦略車」 としても発展させたいとの考えを示した。さらに、日産自の購買力と 販売規模を使い、相乗効果を十分に出していきたいと強調した。一方、 軽自動車を海外生産して、国内販売することは考えていないという。

電気自動車の動向を注視

立花証券の平野憲一執行役員は、同日の一部報道を受けて三菱自 の株価が上昇したことを指摘した上で、「市場は三菱自にとってプラス の話と評価している」と語った。業務提携の内容も三菱自にプラスと みているが、電気自動車に関する提携は含まれず、「小型車などのOE Mだけにとどまるならば、明日以降は(市場で)冷静な動きになるだろ う」とコメントした。

自動車調査会社カノラマのアジアディレクターの宮尾健氏は、今 回の提携について「確実に好感触」と述べた。また、「現時点ではEV (電気自動車)に関する提携はないものの、先々にはEVに関するア ライアンスが考えられる」と語り、「2社以外のメーカーにとっては非 常に脅威」とみている。さらに、トヨタ自動車の参入など軽市場をめ ぐる一連の動向は「軽市場を重視しているのではなく、国内市場のた めだけにリソースを割くわけにはいかず、提携をすることで、その分 を環境対応車の開発に振り向けるため」との見解を示した。

三菱自の西岡喬会長は発表会見で、今回の提携について三菱重工 業、三菱商事、三菱東京UFJ銀行の大株主からは事前に理解を得て おり、三菱グループは提携を歓迎し、三菱自の支援を従来通り続ける と述べた。

すでに日産自は三菱自へ1車種、三菱自も日産自へ4車種、OE M供給している。次世代車として期待されている電気自動車をめぐっ ては、三菱自が「i-MiEV」(アイミーブ)、日産自は「リーフ」 をそれぞれ投入している。

三菱自の株価は同日、一部の先行報道を受けて午後1時半すぎか ら急上昇し、前日比8.5%高の128円で取引を終了した。日産自の終 値は同0.3%高の809円だった。

--取材協力:岩谷多佳子 Editor:Hideki Asai、Tetsuzo Ushiroyama

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井上加恵 Kae Inoue

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