米国債:上昇、高利回りで投資妙味強まる-赤字懸念が緩和

米国債相場は上昇。10年債 利回りが半年ぶり高水準付近にあり、投資家を引き寄せた。

米連邦地裁判事が医療保険改革法での加入義務付けに違憲の判断 を示し、政府が赤字抑制に苦慮するとの懸念が和らいだことも手掛か り。量的緩和プログラムの下でニューヨーク連銀が実施した米国債の 買い入れでは、応札額が減少。これも材料に国債は買い進まれた。

ジェフリーズ・グループのチーフ・テクニカル・ストラテジスト、 ジョン・スピネロ氏(ニューヨーク在勤)は「利回りは3カ月前より も魅力的になっている」と指摘。「米国債に積極的でなかった投資家 にとって、利回りが今後上昇しないとみているのであれば、参入する 状況としては格段に改善している」と続けた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後4時11分現在、10年債利回りは前週末比3ベーシスポイ ント(bp、1bp=0.01%)低下し3.29%。同年債(表面利率

2.625%、2020年11月償還)価格は9/32上げて94 13/32。

利回りは一時、7bp上昇の3.39%と、6月3日以来の高水準 を付けた。オバマ大統領が同意した減税措置延長が議会を通過すると の見方が背景にある。

減税措置の延長

米国債相場は先週大きく下落。10年債利回りは31bp上げた。 オバマ米大統領が減税措置の延長で議会と同意したことが背景。週間 ベースでの利回り上昇幅は、37bp上げた09年8月7日終了週以 降で最大。

FRBが14日開催する連邦公開市場委員会(FOMC)では、 国債購入規模の拡大について、予断を持たずに対処する姿勢を示す可 能性がある。バーナンキFRB議長は、5日放送のCBSの報道番組 「60ミニッツ」のインタビューで、国債購入を予定額よりも拡大す る「可能性があることは確かだ」と述べた。

ニューヨーク連銀はこの日、2016年6月から17年11月に償 還を迎える米国債77億9000万ドルを買い入れた。プライマリー ディーラー(政府証券公認ディーラー)が差し出した額は182億 6800万ドルだった。同じ償還期限の国債を買い入れた9日は、応札 額は331億2600万ドルだった。

医療保険改革法

バージニア州リッチモンドの連邦地裁のヘンリー・ハドソン判事 は、オバマ政権の医療保険改革法は個人に保険購入を強制するとして 違憲との判断を示した。同法での加入義務付けは、各州間での通商を 規制する議会の権限を越えていると指摘している。

ただ、メディケイド(低所得者向け医療保険制度)の拡大などほ かの条項については判断を示さなかった。

2年債利回りは4bp低下し0.60%。一時6bp上昇の

0.69%と、6月23日以来の高水準を付けた。10年債と2年債の 利回り格差は2.68ポイント。一時は2.73ポイントと、4月30 日以降で最大となった。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE