NY外為:ドル下落、米国債利回り低下で-成長国通貨高い

ニューヨーク外国為替市場では、 ドルが主要16通貨の大半に対して下落。米国債の利回りが低下するな か、ドル建て資産の需要が減退した。

米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合を14日に控え、ユーロ は上げ幅を拡大。米10年債利回りが年初来で最大の上昇となった先週 に建てたドルの持ち高を解消する動きが広がった。米ドルはオースト ラリア・ドルに対して3営業日続落、カナダ・ドルに対しては4営業 日続落となった。商品の値上がりが背景。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの為替ストラテジスト、マー ク・マコーミック氏(ニューヨーク在勤)は、「FOMCは明日、大 規模な資産購入プログラムを継続すると再び表明するだろう。だから、 国債を大量に売り過ぎるのは控えた方がよさそうだ」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時16分現在、ドルはユーロに対して前営 業日比1.3%安の1ユーロ=1.3391ドル(前営業日は1.3226ド ル)。ドルは円に対して0.6%安の1ドル=83円43銭(同83円95 銭)。

米10年債利回りは前週末比4ベーシスポイント(bp、1bp=

0.01%)低下の3.28%と、6カ月ぶり高水準から下げた。

みずほフィナンシャルグループのシニア為替トレーダー、柳原秀 敏氏(ニューヨーク在勤)は、10日までの1週間に米国債利回りが上 昇したことから、対主要通貨でのドル・ロング(買い持ち)を建てる 動きが活発になったが、この日は既存取引の解消が広がったためドル の下落につながったと述べた。

見通し「ネガティブ」

格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは米減税延 長について、これを相殺する措置が法制化されない限り、米国に付与 している「Aaa」格付けの見通しが今後2年間に「ネガティブ」に 指定される確率が高まると指摘した。

ムーディーズの上級クレジットオフィサー、スティーブン・ヘス 氏は13日付リポートで、減税措置延長は向こう2年間の経済成長を支 える可能性が高い一方、連邦政府の財政赤字および債務水準には悪影 響を及ぼす」と記述した。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)の ドル指数は0.9%安。同指数は一時79.101と、3日以来の安値を付 けた。

バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は5日放送され た米CBSの番組で、国債購入を予定額よりも拡大する「可能性があ ることは確かだ」と発言。それは「同プログラムの効果」とインフレ や経済の見通しに左右されると述べた。

欧州通貨

欧州の通貨はドルに対して上昇。特に、スイス・フランとノルウ ェー・クローネの上げが目立った。欧州中央銀行(ECB)は先週、 国債購入の規模を拡大し、購入額は過去23週間で最大となった。

ECBは先週に26億6700万ユーロ(約2980億円)相当の国債 購入を完了したことをこの日明らかにした。その前の週の決済額は19 億6500万ユーロだった。ECBは2日、市中銀行への無制限流動性 供給を2011年1-3月(第1四半期)いっぱい継続すると表明して いる。

商品19銘柄で構成するロイター・ジェフリーズCRB指数が

1.2%上昇するなか、オーストラリア・ドルは米ドルに対して値上が りした。

豪ドルは米ドルに対して1%高。カナダ・ドルは対米ドルで

0.1%値上がりし、月初来の上げ幅は1.9%に拡大した。

EU首脳会議

欧州では域内の債務危機の克服方法で各国政府の間での対立が深 まっているにもかかわらず、ユーロはこの日、大半の主要通貨に対し て上昇。欧州連合(EU)は16、17の両日に首脳会議を開く。イタ リアとベルギー、ルクセンブルクはユーロ圏共同債の構想を支持して いる一方、ドイツやフランスは反対を表明している。

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