政府税調:給与所得控除と成年扶養控除を縮小-子ども手当の財源に

政府税制調査会(会長・野田佳彦 財務相)は13日、2011年度税制改正で所得税の給与所得控除と成年 扶養控除を縮小することを了承した。増収分約2000億円は、来年度実 施する3歳未満の子ども手当の上積み(月額7000円)に必要な財源( 約2400億円)に充てる方針だ。

サラリーマンの年収の一部を必要経費とみなし、課税対象から差 し引く「給与所得控除」については年収1500万円を上限に控除額を最 大245万円で頭打ちとし、2000万円以上で段階的に控除額を縮小。年 収4000万円以上の法人役員は控除額をほぼ半分の125万円に縮減する ことで計約1200億円を捻出する。

23歳から69歳までの成年の扶養家族を控除対象とする「成年扶 養控除」は障害者や65歳以上の高齢者や学生は引き続き対象とする一 方で、所得500万円(年収689万円)超の扶養者は適用対象から外す ことで約800億円の増収を見込んでいる。

五十嵐文彦財務副大臣は13日夕の税調会合後の記者会見で、「地 方税の自然増収分をどう取り扱うかに絡んでくる。その意味ではまだ 決着を見ていない部分もある」との認識を示した。総務省の説明によ ると、控除縮小に伴う地方税の増収額は給与所得分が200億-300億 円、成年扶養分が約300億円とみている。

厚生労働省が子ども手当の財源として挙げていた「配偶者控除」 の見直しは、民主党が「子どものいない世帯への見合いの給付がなく、 すでに子育てを終えた年金世帯を中心に納得も得られない」として慎 重な姿勢を示していたため見送った。

相続税の最高税率55%に引き上げ

一方で、相続税は最高税率を現行の50%から55%に引き上げると ともに、税率区分を現行の6段階から8段階に増やす。また、遺産総 額のうち課税対象資産から除外する基礎控除は定額部分を現行の 5000万円から3000万円に縮減。相続人数に応じた加算額も1人当た り1000万円から600万円とする。これら税率構造と基礎控除の見直し を合わせて約2600億円程度の増収となる。

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