米FRBの量的緩和が株価押し上げる-議長の主張裏付け

(5段落目以降にFRBによる債券購入と株高の関係に関する情報 を追加して更新します)

【記者:Caroline Salas 、 Jeff Kearns】

12月13日(ブルームバーグ):USバンコープ傘下のFAFアド バイザーズのチーフエコノミスト兼投資ストラテジスト、キース・ヘ ンバー氏は、米連邦準備制度理事会(FRB)が11月3日に米国債 6000億ドル(約50兆円)の追加購入を発表した際、債券を売って株 式を購入した。その論拠は、FRBの債券購入日に予想される相場上 昇の恩恵を受けることにあった。

ヘンバー氏の行動は理にかなっていたのかもしれない。ブルーム バーグのデータによると、この2年間の米株式の47%上昇の大半は、 FRBが債券購入を通じて市場に資金を供給した日に起きている。1 兆7000億ドル規模のFRBの量的緩和第一弾が始まった2008年12 月5日以降、S&P500種株価指数はFRBの債券購入が行われた 211日に合わせて267ポイント上昇した。これに対し、購入がなかっ た297日の上昇は合計で128ポイントだった。

860億ドル強を運用するヘンバー氏は「われわれは行動を起こし た」と述べ、「量的緩和の主な恩恵は必ずしも米国債ではなく、より リスクの高い資産価格を支えることになった」と語った。

こうしたデータは、FRBの資産購入に伴う資金が株式市場に直 接向かうわけではないものの、より高利回りの証券購入を投資家に促 すとのバーナンキFRB議長の主張を裏付けるものといえるかもしれ ない。FRB当局者らは、量的緩和第二弾が低過ぎるインフレと10% 近い失業率に苦しむ米経済を復活させるとの期待を寄せている。

平均上昇率は4倍

ブルームバーグの集計データによると、S&P500種は過去2年 間、FRBによる債券購入があった日の平均上昇率が0.16%と、無か った日の同0.04%の4倍となっている。

一方、バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチのストラ テジスト、ジェフリー・ローゼンバーグ氏らがまとめた11月2日の リポートは、8月17日から11月初めにニューヨーク連銀が米国債を 購入した24日間のうち計15日で株式相場が上昇したとしながらも、 これには好調な経済指標が発表された日も含まれており、債券購入と 株高の直接的な関係には懐疑的だと指摘した。

バーナンキ議長も、景気刺激措置と日々の株価動向の関連性につ いて公言したことはなく、先月は一般的な関係に言及しただけだった。 同議長は11月4日付のワシントン・ポスト紙に寄稿し、投資家がF RBの刺激措置の第二弾を予期し始めた時に株価が上昇し、長期金利 が低下したと説明。同措置は「効果的なようだ」との見方を示した。

FRBは14日、今年最後の連邦公開市場委員会(FOMC)を 開く。

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