塩水糖株が買い気配、「がんミサイル療法」の研究が進展-学会で発表

乳果オリゴ糖に強みを持つ塩水港 精糖株が買い気配。抗がん剤の副作用を大幅に軽減することが可能な新 規「がんミサイル療法」の開発が進展、神戸市で9日に開催された日本 分子生物学会で、研究成果を発表したことが好感された。

午前9時18分現在の気配値は前週末比12%高の307円。約26万 株の売り注文に対し、71万株の買い注文が入っており、しばらく値が 付きそうにない。

塩水港が10日公表した資料によると、同社は岡山理科大学の濱田 博喜教授らの研究グループと連携し、がんミサイル療法の研究を進めて きた。今回発表したのは、抗がん剤「パクリタキセル」を糖修飾して複 合体リポソームに封入、ハーセプチン(がん増殖因子受容体に特異的に 結合するモノクローナル抗体)を同リポソームの表面に結合させた特殊 制がん剤。通常のパクリタキセルが16時間で乳がん由来の細胞に効果 を発揮したのに対し、同剤は5時間で同等の効果を示したという。

同社糖質研究所長の三国克彦氏は「リポソームもハーセプチンや糖 修飾パクリタキセルも、既に当局が認可済みの技術。一般の新薬と比べ て審査や認可が早くなると期待している」と述べた。塩水港総務部によ ると、同研究を主導する濱田教授は9日の学会で、10年後をめどに実 用化させたい、と語ったという。

大和総研金融・公共コンサルティング部の渡邉愛氏は「細胞レベル で一定の成果が得られた段階で、この後、動物実験、ヒトでの臨床試験 などが必要。医薬品の開発としてはまだまだ道が長い」と指摘した。似 たような技術に取り組むバイオベンチャーや大学などの研究室も数多い ため、「現段階では、医薬品会社が飛びつくような話とは考えにくい」 と話していた。

塩水港精糖の総合画面 {2112 JP <Equity> BQ}

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