日銀がCP買い入れ、落札は0.131%以上-資産担保CP中心との見方

日本銀行は10日、資産買い入れ 基金によるコマーシャルペーパー(CP)買い入れを初めて実施した。 落札利回りは0.131%以上となり、一般銘柄に比べて利回り水準が高 めの資産担保CP(ABCP)が応札の中心になったとの見方が出てい る。

午後4時30分に発表された入札結果は、買い入れ額1000億円に 対して4999億円の応札が集まり、989億円を落札。応札倍率は5.05 倍だった。下限利回り0.1%に対する案分利回りがプラス0.031%、 平均利回り格差はプラス0.042%となり、0.13-0.14%台の利回りで 日銀に売却されたことになる。

セントラル短資の金武審祐執行役員は、「一般CPに比べて落札 利回りが高めで、ABCPが応札された可能性が高い。今後を見る必要 はあるが、買い入れ額から考えても金利の押し下げ効果は今のところ見 られない」という。

一般企業によるCPの発行市場では、3カ月程度の発行水準が最 上位格付けa-1プラス格とa-1格で0.13%台、日銀担保適格銘柄 のa-2格でも0.14%台となっている。

東短リサーチの関弘研究員も、「CPの発行環境は大幅に改善し ており、利益の確定が応札の目的となることを考えると、今回は一般の CPでは落札が難しかった」と指摘。「年末に組成が増えるABCPの 引き受けに向けた持ち高整理」との見方を示した。

日銀は金融緩和を強化するため、資産買い入れ基金5兆円の創設 によって長めの市場金利の低下とリスクプレミアム(上乗せ金利)の縮 小を促している。CPの買い入れは2011年末をめどに5000億円まで 残高が積み上げられる。

金融危機対応で実施された2009年のCP買い入れに比べて、今 回は買い入れ条件が「a-2格相当以上」と、前回の「a-1格相当以 上」から緩和された。ABCPや不動産投資法人のCPの対象は「a- 1格相当」になる。

3日に実施された社債買い入れ1000億円(残存期間1-2年物) の入札では、最低落札利回りが0.151%、平均落札利回りは0.185% となり、応札倍率は2.7倍だった。社債の買い入れ目標額も5000億円 程度。

買い入れ対象を1-2年物に設定している社債に比べて、CPは 日銀に持ち込まれる銘柄が3カ月物以内の期間が短い銘柄が中心になる ことで買い入れ残高が積み上がりにくく、応札された銘柄の残存期間に 左右されるため、今後のオペの実施頻度が不透明な面もある。

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