10-12月期大企業景況判断は3期ぶりマイナス-法人景気予測

今年10-12月期の国内企業の景 況判断は大企業・全産業ベースで3四半期ぶりにマイナスとなった。 円高を背景に輸出が鈍化するなど収益悪化懸念が強まる一方で、エコ カー補助金の終了で自動車生産が減少、企業マインドが悪化した。

財務省と内閣府が10日発表した法人企業景気予測調査によると、 10-12月の大企業・全産業の自社の景況判断指数(BSI)はマイナ ス5.0(前期はプラス7.1)となった。BSIは前期と比べた景況を 「上昇」「不変」「下降」「不明」として企業が回答。「上昇」から 「下降」を引いた企業数の比率で景気の方向感を示す。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の鹿野達史シニアエコノミ ストは発表前、ブルームバーグ・ニュースに対し、「輸出が鈍ってき ているなかで、円高で収益悪化懸念が出ている」と述べた上で、「少 し弱めの動きは3四半期ほど続くだろう」と指摘。円高が再び1ドル =80円を試すような動きになれば、「実体経済そのものに対して悪く 効くリスクがある」との見方を示していた。

政府・日銀は9月15日、約15年ぶりとなる円高進行を受けて約 2兆円に上る円売り・ドル買いの単独介入を実施したが、その後も円 は高値圏で推移。12月10日午前は1ドル=83円後半で推移している。 アジア向けを中心に堅調だった輸出の伸びが縮小する一方で、政府が 景気刺激策として打ち出したエコカー補助金制度が9月に終了し、政 策効果がはく落している。

全産業の内訳では、大企業製造業がマイナス8.0と6期ぶりにマ イナス(前期はプラス13.3)に転じた。自動車や関連部品製造業の景 況判断が大幅に悪化したのをはじめ、円高の影響でパソコンや自動車 向け電子部品などの情報通信製造業も判断はマイナスになった。非製 造業はマイナス3.4と3期ぶりにマイナス(同プラス3.8)。自動車販 売業の反動減で小売業の判断が前回を大幅に下回ったほか、海外での 売り上げが減速し、卸売業も判断を下げた。

先行きは改善傾向

先行きは大企業・全産業ベースで2011年1-3月期はマイナス

0.9、同4-6月期はプラス0.8と改善傾向にある。円の対ドル相場は 10月末に1995年以来の1ドル=80円前半の高値を記録した後、円安 方向に戻していることから、財務省では景況判断の悪化は限定的との 見方を示している。

法人企業景気予測は、資本金1000万円以上の企業(金融・保険業 など一部は1億円以上)を対象に年4回実施しており、今回の調査時 点は11月15日。回答法人数は1万2086社で、回収率78.9%。

--共同取材 Aki Ito Editor:Hitoshi Ozawa, Norihiko Kosaka

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: 東京 下土井京子 Kyoko Shimodoi +81-3-3201-3142 kshimodoi@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 yokubo1@bloomberg.net 東京 Chris Anstey +81-3-3201-7553   canstey@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE