12月9日の米国マーケットサマリー:国債反発、高利回りで入札好調

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3244 1.3262 ドル/円 83.72 84.04 ユーロ/円 110.88 111.45

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 11,370.13 -2.35 -.0% S&P500種 1,233.00 +4.72 +.4% ナスダック総合指数 2,616.67 +7.51 +.3%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .63% +.00 米国債10年物 3.22% -.06 米国債30年物 4.40% -.06

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,392.80 +9.60 +.69% 原油先物 (ドル/バレル) 88.53 +.25 +.28%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロが主要通貨の大半に対し て下落。アイルランドの格下げで欧州債務危機が深刻化するとの懸念 が強まった。

ユーロは主要16通貨のうち12通貨に対して下落。格付け会 社フィッチ・レーティングスは9日、アイルランドの信用格付けを3 段階引き下げた。主要6通貨のバスケットに対するドル指数は4日 続伸。午前に発表された週間失業保険申請件数が、予想以上に減少 したのが好影響を与えた。ブラジル・レアルは同国中銀が政策金利 を据え置いたことが嫌気され下落した。

トラベレックス・グローバル・ビジネス・ペイメンツの市場ア ナリスト、ジョー・マニンボ氏は、「アイルランドの政治不安はユー ロ圏内のソブリン債危機懸念を和らげることなく、引き続きユーロ への売り圧力をかける可能性が高い」と指摘。新規失業保険申請は 「雇用統計が示した内容よりも若干、景気回復の状態が良好である との楽観につながった」と続けた。

ニューヨーク時間午後2時17分現在、ユーロは対ドルで

0.3%下げて1ユーロ=1.3227ドル。前日は1.3262ドルだった。 ユーロは対円では0.7%下げて1ユーロ=110円72銭(前日111 円45銭)。

◎米国株式市場

米株式相場は上昇。S&P500種株価指数は2日連続で2年ぶり 高値を記録した。米パシフィック・インベストメント・マネジメント (PIMCO)が米経済成長の見通しを引き上げたことや、失業保険 申請件数の減少が好感された。

ダウ工業株30種平均では、バンク・オブ・アメリカ(BOA) が上げを主導。アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG) は大幅高となった。米財務省の当局者が「可能な限り速やかに」持ち 株を売却する考えを示したことが好感された。ディーン・フーズも上 昇。同社が4億ドル規模の社債を発行すると、事情に詳しい関係者が 語ったことに反応した。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価 指数は前日比0.4%高の1233。米証券取引所全体の騰落比率は約3 対2。ダウ工業株30種平均は2.42ドル下げて11370.06ドル。

フェデレーテッド・インベスターズの株式市場チーフストラテジ スト、フィリップ・オーランド氏(ニューヨーク在勤)は「強気な投 資家が成功している」と指摘。「悲観論が入り込む余地はあまりない。 弱気な見方を抱いていた一部の投資家は、ここでタオルをリングに投 げ入れ、投資する必要があると自覚しつつある。投資家は、刺激策が 経済成長を生み出していると気づき始めている」と続けた。

◎米国債市場

米国債相場は3日ぶりに上昇。30年債利回りが7カ月ぶりの高 水準に接近していたため、この日の30年債入札(発行額130億ド ル)が好調となった。

10年債も反発。オバマ米大統領が今週、前政権時代に導入され た減税措置の2年間延長で議会と同意したことをきっかけに前日まで の2日間に大幅下落。2日間の下げとしては2008年9月以降で最大 となっていた。この日の30年債入札の需要は8月以来の高水準 だった。

クレディ・スイス・グループの金利ストラテジスト、カール・ラ ンツ氏は「好調な入札は魅力が増した利回りに反応したものだ。イン フレリスクがあると考えないのなら、長期債は割安のようにみえる」 と指摘。「今週の入札は終了し、クリスマス後まで供給はない」と述 べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後2時10分現在、10年債利回りは前日比9ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)低下の3.19%。同年債(表面利率

2.625%、2020年11月償還)価格は23/32上げて95 1/4。

30年債利回りは8bp低下の4.38%。前日は4.50%と、5 月13日以来の高水準を付けていた。この日の2年債利回りは1bp 低下の0.62%。一時は0.64%と、7月28日以来の高水準となっ た。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反発。最近の高値更新後に軟化してい たが、通貨に替わる投資先として押し目買いが入った。

アイルランドの格下げを受けて、欧州債務危機が深刻化すると の懸念が高まり、ユーロはほとんどの主要通貨に対して下落した。 金は7日に1オンス=1432.50ドルと最高値を更新した後、過去2 日間で2.3%下げていた。

キャピトル・コモディティ・サービシズのラニー・コーエン社 長は「投資家は紙幣に対する信頼をなくしている。金は選択通貨と しての役割を続けるだろう」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物 2月限は前日比9.60ドル(0.7%)高の1392.80ドルで終了 した。年初からは27%高となっており、このままいけば10年連続 の上昇となる。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は小反発。米新規失業保険申請件数が 減少したため、米国の景気回復基調が続いているとの見方から買いが 優勢になった。

労働省によると、失業保険申請件数は前週比1万7000件減少 し42万1000件。フィッチ・レーティングスのアイルランド格下げ をきっかけにドルが上昇すると、高値から伸び悩んだ。

ストラテジック・エナジー・アンド・エコノミック・リサーチ のマイケル・リンチ社長は「失業保険統計が好感された。景気回復 の勢いが増し、燃料需要が回復する兆しだ」と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物1月限は前 日比9セント高の1バレル=88.37ドルで終了した。過去1年では 25%上昇している。

ニューヨーク・ニューズルーム   1-212- 617-3007

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 千葉 茂 Shigeru Chiba +1-212-617-3007 schiba4@bloomberg.net Editor: Mariko Rakuyama 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE