NY外為:ユーロ下落、アイルランド格下げで危機深刻化か

ニューヨーク外国為替市場では、 ユーロが主要通貨の大半に対して下落。アイルランドの格下げで欧 州債務危機が深刻化するとの懸念が強まった。

ユーロは主要16通貨のうち12通貨に対して下落。格付け会社 フィッチ・レーティングスは、アイルランドの信用格付けを3段階 引き下げた。主要6通貨のバスケットに対するドル指数は4日続伸。 午前に発表された週間失業保険申請件数が、予想以上に減少したの が好影響を与えた。ブラジル・レアルは同国中銀が政策金利を据え 置いたことが嫌気され下落した。

トラベレックス・グローバル・ビジネス・ペイメンツの市場ア ナリスト、ジョー・マニンボ氏は、「アイルランドの政治不安はユー ロ圏内のソブリン債危機懸念を和らげることなく、引き続きユーロ への売り圧力をかける可能性が高い」と指摘。新規失業保険申請は 「雇用統計が示した内容よりも若干、景気回復の状態が良好である との楽観につながった」と続けた。

ニューヨーク時間午後3時53分現在、ユーロは対ドルで0.2% 下げて1ユーロ=1.3241ドル。前日は1.3262ドルだった。ユー ロは対円では0.6%下げて1ユーロ=110円81銭(前日111円45 銭)。ドル指数は0.1%上昇して80.104をつけた。

アイルランド格付け

フィッチはアイルランドの格付けを投資適格の下から3番目と なる「BBB+」と、従来の「A+」から引き下げた。

フィッチは発表資料で、「格下げは銀行システムの再編と支援に 向けた追加の財政負担を反映したものだ」と説明。「アイルランドの ソブリン債の性質はもはや、投資適格級の上位の格付けと一致しな い」と指摘した。

アイルランドのカウエン首相は9日、欧州連合(EU)と国際 通貨基金(IMF)からの850億ユーロの支援策をめぐり、15日に 議会投票を実施すると発表した。

米労働省が発表した4日に終わった1週間の新規失業保険申請 件数 (季節調整済み)は前週から1万7000件減少して42万1000 件。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央 値は42万5000件だった。前週は43万8000件に修正された。

GFTフォレックスの外為調査ディレクター、ボリス・シュロ スバーグ氏は、「雇用に関する良好な統計は、強気派の投資家をさら に強気にさせる材料となる。これは構造的にドルにとって前向きな はずだ」と指摘した。

先進10カ国の通貨で構成するブルームバーグ相関加重通貨指 数によると、ドルは年初から1.1%下落。ユーロは9.3%安、一方、 円は11.3%上昇となっている。

ブラジル・レアル

ブラジル・レアルは主要16通貨のうち、対ドルでの下落率が

1.2%と最もきつかった。

ブラジル中央銀行は8日の金融政策委員会の会合で、政策金利 を10.75%に据え置いた。

調査会社アイデアグローバルのエコノミスト、エンリケ・アル バレス氏は、「インフレ期待値の大幅な上昇を考えると、市場は1月 に利上げが決定されるとの見方に強い確信を抱いている」と述べた。

レアルは対ドルで1ドル=1.7103レアルに下落した。

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