ギリシャ、資金調達先として海外在住者に期待-離散債を来年発行

【記者:Max Raskin、Maria Petrakis】

12月9日(ブルームバーグ):ギリシャを去ってから64年。ニナ・ バクラティスさんは、祖国からこれほど頼られたことはかつてなかっ た。

人事関係の仕事を引退してカナダのオンタリオ州に住むバクラテ ィスさん(72)は、米国やカナダ、オーストラリアなど世界各地に散 らばる約1100万のギリシャ出身者の1人。同国政府は来年、彼ら出身 者にギリシャ国債の購入を依頼することを計画している。金融支援を 受けたギリシャ国債が投資家に敬遠されているからだ。

バクラティスさんは自宅から電話で、「米国は戦時中、国家支援を 目的に人々に軍事公債を購入してもらった。ある意味ギリシャも現在、 経済戦争を戦っている」とし、「現時点で少しでも支援できるなら、そ うしてあげたい」と語った。

海外在住の忠実な自国出身者にいわゆる「ディアスポラ(離散) 債」を購入してもらうイスラエルやインドに続くことになる。ギリシ ャは、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)から信用格付けを ジャンク級に引き下げられた4月以降、通常の市場で償還期間が半年 を超える債券を発行できていない。5月には欧州連合(EU)と国際 通貨基金(IMF)から1100億ユーロ(約12兆3000億円)の支援を 受け入れた。

世界銀行のエコノミスト、ディリップ・ラサ氏は「離散した人た ちは資産が多く、ギリシャにもかなりの離散者がいる」とし、「問題は こうしたギリシャの離散者が祖国に投資したいか、そして祖国をどの 程度信頼しているかだ」と指摘した。

ギリシャのパパコンスタンティヌ財務相は9月、祖国を手助けし たい海外のギリシャ人数百万人を対象にディアスポラ債を発行する方 針を示した。1回目の発行は来年の予定。

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