温暖化抑制の国際的枠組み合意「非現実的」、国連は断念を-米元高官

温暖化抑制に向け各国が包括的な 法的拘束力のある枠組みの合意に達するのは不可能であり、国連はその 可能性を断念し一連の方策による温暖化ガス削減に重点を置くべきであ るとの見方を、米国務省の元高官2人が示した。

1990年代に国連の気候変動関連交渉を担当したティム・ワース氏 とアイリーン・クラウセン氏は、向こう数年間は米国で温暖化ガス排出 を抑制する法律が制定されることはなく、米国が行動しなければ他国も 従わないとの見通しを示した。

ワース氏は「包括的な枠組みの合意についての交渉を少なくとも向 こう15-20年間続けるのは全く非現実的だ」と指摘した。同氏は 1997年に京都議定書が採択された会議で米国の交渉責任者を務めた。

両氏はメキシコのカンクンで開催中の国連気候変動枠組み条約第 16回締約国会議(COP16)でインタビューに応じた。温暖化抑制の 取り組みに関与した米当局者の見解としてはこれまでで最も懐疑的と 言えそうだ。

温暖化抑制に向けた世界的な枠組み合意への反対派は、温暖化対策 法案が米上院で可決されることはないとみているが、当局者はこれまで この取り組みを支持する姿勢を取り続けていた。

現在は気候変動に関するピューセンターのプレジデントを務めるク ラウセン氏はインタビューで「魔法のような合意が達成できるという考 え方は捨てなければならない」と指摘。「しばらくは合意に至ることは ないだろう。意見交換を始め現実を理解する必要がある」と述べた。

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