日銀は供給オペ拡大でレポ金利の上昇抑制-国債利回り上昇を警戒

短期金融市場では、日本銀行が資 金供給オペを拡大してレポ(現金担保付債券貸借)金利の上昇を抑え ている。国債利回りの上昇が短期金利に波及することを警戒している との見方が出ていた。

日銀は午後、本店共通担保オペ6000億円(12月10日-17日)と 全店オペ1兆円(12月13日-1月13日)を実施した。この結果、金 利入札方式の共通担保オペ残高は10日時点で18.8兆円程度に増加す る見込み。同残高は11月末にかけて20兆円台に拡大された後、今週 には17兆円台まで縮小されていた。

国内大手金融機関の資金担当者は、長期金利の上昇につられて短 期金利に上昇圧力がかかることは日銀としても望ましくないため、前 もって供給オペをしっかり実施してレポ金利が上昇しないようにして いるのではないかと言う。

オペの入札結果は、本店分の平均落札金利が下限0.100%で底ば い。全店分の平均金利は0.3ベーシスポイント(bp)低下の0.108%。 応札倍率はいずれも2倍台にとどまった。

レポ市場では、国庫短期証券(TB)3カ月物の発行日にあたる 13日受け渡しの翌日物が一時0.11-0.115%で取引されたが、日銀の 供給オペ後は0.10-0.105%となった。今週はTBの入札ラッシュで 証券会社の在庫増加から資金手当ての需要が高まっていた。

買い切りオペ

午前に実施されたTB買い切りオペ3000億円では、前日の終値と 比較した平均落札利回り格差がプラス0.012%と前回のプラス

0.005%から大幅に拡大。昨年3月19日の同0.014%以来の高水準と なった。応札倍率も5.90倍と7月22日以来の高水準だった。

複数の市場関係者によると、買い切りオペでは来年4月以降に償 還する銘柄が0.132%前後で売却されたもようだ。新発債は3カ月物 が0.125%、6カ月物は0.13%、1年物は0.135%でそれぞれ売り注 文が出ていた。

国内証券のディーラーは、今週は6カ月物(発行額3.5兆円)、3 カ月物(4.8兆円)ともに販売が低調で、発行量の多さが一段と重し になっており、日銀は買い切りオペの増額や潤沢な資金供給で市場に 安心感を与える必要があるとみていた。

もっとも、国内大手金融機関の担当者によると、残存期間1-2 カ月程度のTBは0.12%で買いが集まっていたとされ、投資家の余剰 資金が流入しているもよう。足元を中心に余剰感が強まり、ターム(期 日)物の運用に資金が流れているという。

金利先物は続落

東京金融取引所のユーロ円3カ月金利先物相場は期先限月を中心 に3日続落(金利は上昇)。債券相場が下落する中、短中期債の損失拡 大をヘッジする売りが続いた。午後は買い戻される場面もあったが、 日銀審議委員の発言を受けて再び売られたとの見方もあった。

金先市場の中心限月2011年9月物は午前の相場で前日比0.02ポ イント安い99.58(0.42%)と、同限月としては4月28日以来の安値 を付けた。午後は債券買いを受けて99.60まで戻したが、2時半ごろ から再び売りが膨らんで99.585まで下げた。

日銀の森本宜久審議委員は9日午後、さいたま市内で会見し、長 期金利がこのところ上昇傾向にあることについて「大きな悪影響を与 えるまでの状況とは今はまだ考えていない」と述べ、当面情勢を注視 する姿勢を示した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE