米国債:下落、景気を楽観-10年債利回り3.24%

米国債相場は下落。10年債利回 りは6カ月ぶりの高水準となった。世界的な景気回復のペースが増 しているとの楽観的な見方から、比較的安全とされる国債の需要が 減退した。

ドイツ10年債利回りは5月以降で初めて3%台に上昇したほ か、日本の5年債利回りは約2年ぶりの大幅な上げとなった。米政 府が今週3回の入札のうちの2回目を実施した後、国債相場は引き 続き軟調に推移。この日は10年債を210億ドル相当発行した。オ バマ米大統領は前政権が導入した減税措置の延長で議会と同意した。

野村ホールディングスの金利戦略責任者、ジョージ・ゴンキャ ルべス氏は「修羅場は終わっていない」と指摘。「国債市場は量的緩 和の実施前に貪欲になっていただけに、その反動で、このところ損 切り売りが広がっている」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後4時1分現在、10年債利回りは前日11ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇の3.24%。同年債(表面利率2.625%、 2020年11月償還)価格は7/8下げて94 26/32。同利回りは一時

3.33%と、6月4日以来の高水準を付けた。過去2日間では36b p上昇し、2日間の上げとしては08年9月19日以来の最大となっ た。

2年債利回りは一時10bp上昇の0.64%と、7月28日以来 の高水準。

利回り格差

10年債と2年債の利回り格差は一時2.68ポイントに拡大し、 5月18日以来の最大となった。

この日の10年債入札で、最高落札利回りは3.340%と、ブル ームバーグがプライマリーディーラー7社を対象に実施した入札直 前の予想の3.307%を上回った。今回の入札は11月9日の前回入 札分とのリオープニング(銘柄統合)だった。前回の最高落札利回 りは2.636%。

この日の入札では落札全体に占める、海外の中央銀行を含む間 接入札の割合が44.4%。11月の前回入札では56.6%と、米財務省 が2003年にデータ公表を開始して以降で最高水準となっていた。 過去10回の入札の平均は43.4%。

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMC O)の米国債・デリバティブ(金融派生商品)取引責任者、スティ ーブ・ロドスキー氏は、「このように相場が急落する場合はしばしば、 海外の買い手が参入し市場を救い出すが、彼らにそうする用意があ るのか定かでない」と指摘。「これが一部の市場参加者を不安にした」 と述べた。

応札倍率

入札では、投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.92倍と、 過去10回の入札の平均である3.12倍を下回った。

前日実施の3年債入札(発行額320億ドル)では需要が2月以 来の最低水準となっていた。政府は9日、130億ドルの30年債入札 を実施する。今週の発行総額は660億ドル。

国債相場はこれで2日続落となった。オバマ大統領は6日、国 の失業保険の給付延長と引き換えに、ブッシュ前政権時代のすべて の減税措置を2年間延長することに同意すると表明した。

グリーチャー・セキュリティーズのマネジングディレクター兼 金利取引責任者、ラス・サート氏は、「市場の大半が予想していた以 上にこの措置で安心感が広がったことは疑いの余地がない。特に給 与税に関してはそうだ」と指摘。「高い税率は住宅市場の回復を脅か す可能性があるということは特筆すべきだ。国民が税制度から受け ている恩恵を高い税率により打ち切ることは誰も意図していないと 思う」と述べた。

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