榊原元財務官:世界は長期構造不況、日本も来夏に二番底懸念

青山学院大学教授の榊原英資元財 務官は8日午後、都内で講演し、世界は年平均1%程度の低成長が長期 間続いた「1870年型の長期的構造不況に入っている」とし、「世界同 時不況が3-4年、場合によって7-8年続く」可能性があるとの認識 を明らかにした。

なかでも米国経済については、90年代の日本に似て「バランスシ ート不況」であり、これから「失われた10年」を迎える公算があると 述べた。世界的な不況に日本も巻き込まれ、「来年夏以降に二番底の可 能性がかなり高い」とし、その際には国債大量発行で景気下支えを図る べきだとの考えを明らかにした。

一方、欧州経済については、弱いところから崩れてくると指摘。直 ちに欧州連合(EU)やユーロが崩壊するわけではないとしながらも、 戦後の拡大から逆転の局面に入るとの見方を示した。

榊原氏は1965年に大蔵省(現・財務省)に入省。国際通貨基金 (IMF)出向や米ハーバード大客員準教授などを経て、95年6月に 国際金融局長。円売り介入に加え、米国や日本銀行との政策協調も講じ て円高・ドル安を是正し、同年9月には100円台を回復させた。アジ ア経済危機が発生した97年7月からは財務官を務め、円買い介入も実 施。「ミスター円」の異名を取った。99年7月に退任。2010年4月、 青山学院大学教授に就任した。

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