経財相:銀行券ルール撤廃してもよい-過度の円高には対応

海江田万里経財相は8日、都内の 日本外国特派員協会で講演後の質疑応答で、日本銀行が銀行券の発行 残高を長期国債保有額の上限と定めている、いわゆる日銀券ルールを 撤廃してもよいとの考えを表明し、現行の日銀法の範囲内でできるこ とを優先すべきだとの考えを強調した。

経財相は、日銀がインフレターゲットを採用するためには「日銀 法の改正が必要ではないか」と述べ、「その日銀法の改正は必要があ ればすればよいと思うが、まだ日銀法のなかでやれること、やってい ないことが残っている」と指摘。その上で、1つの例として日銀券ル ールに言及し、これを「取り払ってもよいのではないか」との考えを 示した。

円相場については「基本的には市場が決めること」としながらも、 「行き過ぎた円高に対しては、政府としてもストップをかける努力を しなければいけない」と強調。また、円高で最も打撃を受けるのは「中 小企業だ」と述べ、雇用の7割、設備投資の3割を占める中小企業に 活力がなくなると「日本全体の元気がなくなる」と懸念を示した。

現在の日本経済については、2008年9月のリーマン・ショック前 の8割ぐらいの水準に戻しているとの認識を示す一方、10-12月期の 成長率は7-9月期と比べ「かなり低くなることが予想される」と指 摘。ただ、「7-9月期が高い成長だったので、結果的に2010年度の 成長は6月に内閣府が予測した2.6%を達成できると思う」との見通 しを示した。

今年7-9月期の日本の実質国内総生産(GDP)1次速報値は、 9月初旬のエコカー購入補助制度終了前の駆け込み需要などで前期比 年率3.9%の増加となった。内閣府が9日発表するGDP2次速報で は、成長の上方修正が見込まれている。

11年度の重要な経済運営について海江田経財相は「デフレから脱 却することだ」と述べ、マイナス15兆円となっている需給ギャップを さらに縮小するには「もちろん政府の財政出動も大切だが、それだけ では不十分だ。民間がしっかり投資をしてくれることが大切だ」と語 った。その上で、政府は現在、税制調査会で法人税率の引き下げに向 け努力していると説明した。

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