10月機械受注は2カ月連続減、予想下回る-判断は持ち直し(Update3)

10月の機械受注(船舶と電力を除 く民需)は、2カ月連続で減少した。事前予想の中央値をやや下回っ た。内閣府では減少幅が比較的小さく、直ちに方向性が変わったと判 断できないとして「持ち直し」との判断を維持した。

内閣府が8日発表した機械受注統計によると、コア機械受注(季 節調整値)は前月比1.4%減の7457億円。内訳は製造業が同1.4%増、 非製造業が同8.7%減だった。前年同月比では7.0%増加した。ブルー ムバーグ・ニュースの事前調査による予測中央値は前月比0.1%減、 前年同月比8.3%増。前月比予想の幅は8.0%減から4.9%増だった。

機械受注は各企業が設備用機械をメーカーに発注する段階で集計 するため、実際の設備投資に半年程度先行するとされる。財務省が2 日発表した7-9月期の法人企業統計では、全産業の設備投資額(金 融・保険業除く)は、前年同期比5.0%増の9兆5550億円だった。プ ラスになったのは2007年1-3月期以来、14四半期ぶり。

持ち直しは緩やか

内閣府の和田隆志政務官は記者説明で、同統計を受け「明るい展 望ではない」と述べ、その理由として持ち直しが「加速するのでなく 緩やかになっている」と指摘。「製造業では上向きのベクトルが働い ているが、非製造業では横ばいだ」と語った。

和田政務官はまた、「この次以降が非常に心配だ」とも指摘。こ れまでは「外需が引っ張ってきたが、それほど底堅くはない。国内で しっかり景気を支える要素を作らなければならない」と述べ、法人税 負担に関連しては「ネットで負担が軽くなるようにとの政権運営にな っている」と語った。

三井住友アセットマネジメントの宅森昭吉チーフエコノミストは 統計発表後、「企業収益の改善、稼働率の上昇などが下支えとなって おり、足元の環境は円高などの影響で景気が踊り場入りし、不透明感 は強まっている」とする一方、「機械受注の基調に変化がみられると はまだ判断できないということを示唆している」と語った。

円相場は10月25日に一時1ドル=80円41銭と、戦後最高値の 79円75銭を記録した1995年4月19日以来の水準まで上昇した。8 日午前の円の対ドル相場は1ドル=83円半ばで推移している。

10-12月期は減少

内閣府が9月末時点で主要機械メーカー280社を対象に調査・集 計した10-12月期のコア機械受注の見通しは前期比9.8%減。7-9 月期の実績は前期比9.6%増と4四半期連続のプラスとなり、6月末 時点の内閣府見通しの0.8%増を上回った。内閣府は11月と12月が 10月から横ばいで推移した場合、10-12月期は前期比5.5%減になる と試算している。

大和総研の熊谷亮丸チーフエコノミストは、10-12月の「見通し 達成の可能性はあるものの、前期比でプラスとなる確度は低いだろう」 とみている。同氏は「国内の設備投資は緩やかな回復が続いているが、 依然として減価償却費を下回る水準で推移している」と指摘、「ここか らは、設備投資の回復が更新投資を主とするものであり、企業の設備 投資姿勢は依然慎重であることがうかがわれる」との見方を示した。

機械受注の民需から、振れの大きい船舶・電力と設備投資に含ま れない携帯電話を除いたベースでみると、10月は前月比0.6%増と2 カ月ぶりの増加となった。一方、機械受注のうち、日本企業の子会社 を含めた海外からの機械の受注を示す外需は前月比16.0%増と2カ 月連続の増加となった。

10月の鉱工業生産統計では、エコカー購入補助の終了で自動車を 主力とした輸送機械工業の生産が前月比10%減少した。ただ、同業界 の予測指数によると、11月は3.7%増、12月は5.6%増がそれぞれ見 込まれている。

機械受注の関連統計では、日本工作機械工業会が公表した10月 の工作機械受注の内需は前年同月比で61.1%増と、9月分の同38.2% 増から伸び率が拡大した。一方、生産統計によると、設備投資の関連 指標である資本財出荷(除く輸送機械)は10月に前月比3.4%増だっ た。

--取材協力:Minh Bui, Theresa Barraclough Editor: Hitoshi Ozawa, Keiichi Yamamura

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