SUMCO株安値、数量減などで最終赤字拡大-改革要時間

半導体用シリコンウエハーメーカ ーのSUMCO株が急落し、一時前日比13%安の1170円と年初来安 値を更新した。数量減、円高などの影響で今期の最終赤字幅が拡大す る見通しとなった上、アナリストからも構造改革に時間がかかるとの 見方も示され、収益の先行きを警戒する売り圧力が高まった。

同社は7日、今期(2011年1月期)の連結業績予想を下方修正し、 純損失は従来計画の120億円から660億円に拡大する見通しとなった。 本業のもうけを示す営業利益は、65億円の黒字から80億円の赤字へ 転落する。数量減や円高の影響に加え、価格改善が一部製品を除き想 定水準に達しなかった。また最終損失の拡大は、収益基盤強化策の一 環として行う希望退職者募集実施に伴い、割増退職金などの費用約35 億円を含む230億円の特別損失計上が響く。

決算短信によると、半導体用シリコンウエハー市場は夏場に全口 径の出荷面積で過去最高を更新するなど堅調に推移したが、秋以降は 先行きの需要不透明感が増し、在庫調整などの影響で足元の出荷数量 は減少しているという。また同社では、収益悪化を受けて期末配当を 無配とする方針。

クレディ・スイス証券では7日、SUMCOの投資判断を従来の 「中立」から「アンダーパフォーム」に引き下げた。澤砥正美アナリ ストは投資家向けリポートで、下方修正の主因は「半導体需要減速に よる下期の300ミリウエハー販売数量の減少」で、販売数量減少幅が 業界平均を上回る中、採算を重視し続けたことがシェア低下につなが ったと指摘した。同社は一部のウエハー設備の集約を含めた「コスト 競争力の強化を図る計画だが、時間を要する」と見ている。

同証では、目標株価を従来の1170円から900円に引き下げた。11 年1月期の連結営業損益は、会社側予想と同じ80億円の赤字と想定、 12年1月期は100億円の黒字への浮上を見込む。

SUMCOの業績下方修正を受け、11年3月期に持分法による投 資損失計上額187億円を計上すると7日に発表した三菱マテリアル株 も一時、3.3%安の264円と大幅続落した。

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