TB入札低調続く、日米債券安でリスク許容度低下-2年債0.21%

短期金融市場では国庫短期証券 (TB)の入札低調が続いた。日米の債券相場が急落する中、投資家や 証券会社はリスクを取る余裕が少なくなっているためとみられる。2年 債利回りが0.21%と約1年ぶりの高水準に並び、金利先物に売りが強 まった。

TB3カ月物157回債の入札は、最高落札利回りが0.1253%、 平均落札利回りは0.1231%と、約1年ぶりの高水準を記録した前回 (最高0.1266%、平均0.1263%)を下回った。ただ、前回債が

0.116%まで買い戻されていただけに、落札水準は予想を上回った。

財務省の発表によると、TB157回債の入札では応札倍率が3.68 倍と前回の4.04倍を下回り、昨年12月以来の低水準。市場関係者に よると、証券会社を通さずに落札したとみられる落札先不明分が6000 億円程度にとどまり、銀行の応札減少の見方につながっていた。

東短リサーチの寺田寿明研究員は、「銀行など投資家の買いは細 ったままで、証券会社も在庫が積み上がっている。レポ金利は低水準だ が、年末を控えて債券相場が急落しているため、金利物のリスクを取り づらくなっている」と言う。

入札後の市場では157回債が0.1253%で売られたほか、6カ月 物156回債は0.13%と前日の入札の最高利回り(0.1284%)を上回 った。1年物151回債は0.135%まで売られた。

前日の市場では米10年債利回りが20ベーシスポイント(bp)を 超える大幅な上昇(相場は下落)となり、この日の国内長期金利も急騰 した。入札を控えた新発5年債利回りは10bpの大幅上昇になった。新 発2年債も3bp上昇の0.21%と、前週に記録した1年ぶりの水準に並 んだ。

国内大手銀行の短期金利ディーラーは、米債や欧州債の投資で損 失が出た邦銀が円債も売っているとの観測が出ていると言う。米債安に ついては、米国の減税措置に伴う財政懸念が指摘されるものの、同ディ ーラーは買い過ぎた後の反動が続いているとの見方を示した。

ユーロ円3カ月金利先物相場では、中心限月2011年9月物が前 日比0.030ポイント安い99.595(0.405%)と、前週の安値99.585 に接近。中期債相場の下落に対するヘッジ売りが指摘された。

TB需要減退と日銀調節

債券市場の需給が悪化し、証券会社では在庫負担が高まっている。 決算を控えた外資系証券はTB入札を手控えている上、国内証券も四半 期末を控えて在庫拡大に慎重。東短の寺田氏は、「国債の売却資金が短 期ゾーンに流入してもおかしくないが、TBはそれほど妙味がないとの 判断もある」と言う。

国内大手銀行の資金担当者は、TBについて、円高局面での海外 投資家の需要が減っている上、2年債などに比べると積極的に買うほど の妙味もないと指摘。発行量の多さに比べて、新規で流入する投資資金 がなくなっているのではないかとみていた。

証券会社の在庫が膨らんでいるとみられるものの、資金調達手段 であるレポ(現金担保付債券貸借)金利は0.105%近辺と低位安定し ていた。11月下旬以降のTB・国債利回りの上昇時にはレポ金利高の 影響が指摘されていた。

国内大手行の担当者は、レポが上昇していないため、日本銀行が 資金供給を積極化する理由はないとしながらも、午後の調節ではTBや 国債の動向にやや配慮した金融調節も見られたという。

日銀は午後、本店共通担保オペ6000億円(12月9日-16日)と 全店オペ1兆円(12月10日-1月6日)、日銀基金オペ8000億円 (12月10日-3月4日)を実施。TB6カ月物と30年債の発行日に あたる10日に対して資金供給が手厚かった。平均落札金利は本店オペ が0.100%、全店オペは0.111%だった。

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