11月の銀行貸出は前年比2.1%減-12カ月連続の減少

日本銀行が8日発表した貸出・資 金吸収動向等によると、11月の銀行貸出平均残高は企業の資金需要の 低迷から、前年同月比2.1%減と2009年12月以来12カ月連続で減少 した。

銀行・信金計の貸出平均残高は同2.0%減、貸出債権の償却や流 動化など特殊要因を調整した銀行貸出平均残高は同1.8%減と、いず れも12カ月連続で前年を下回った。日銀金融機構局の服部良太企画役 は「企業の資金需要は引き続き弱い」と指摘。「企業が手元資金を引き 続き厚めに持つ動きもみられる」と述べた。

日銀が同時に発表した同月の通貨供給量「マネーストック統計」 によると、代表的指標である「M2」の平均残高は前年比2.6%増加 し、ゆうちょ銀行などの預貯金を加えた「M3」は同2.0%増加した。

日銀は先月30日、成長基盤強化を支援するための新貸出制度で、 第2回目となる資金供給の実施概要を公表した。貸付予定総額は9983 億円で、貸付先は106金融機関。貸付日は12月7日、貸出期間は原則 1年で、3回まで借り換えを可能として最長4年。

みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは統計発表 前、「日銀が開始した成長基盤強化支援のための資金供給制度は、企業 向け貸し出しの増加要因になると考えられる」としながらも、「企業側 の資金需要自体が鈍いことから、まったく新規に需要を掘り起こすこ とができた部分はそう大きくはないだろう」と指摘していた。

日銀は11月8日に公表した11月の金融経済月報で「企業の運転 資金需要、設備資金需要とも後退しているほか、一部にこれまで積み 上げてきた手元資金取り崩しの動きもみられている」と指摘。銀行貸 し出しについては「減少している」としている。

日銀は10月5日開いた金融政策決定会合で、政策金利を「0-

0.1%程度」とすることを決定。「物価の安定」が展望できる情勢にな るまで実質ゼロ金利政策を継続することを宣言した。さらに、国債、 社債、指数連動型上場投資信託(ETF)、不動産投資信託(J-RE IT)など金融資産を買い入れる5兆円規模の基金創設を決めた。

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