レアアース:リサイクルで確保、日立主導-中国産減で各社奔走(訂正)

国内総合電機最大手、日立製作所 の作業員2人が使用済みエアコンのコンプレッサーを切断・分解して いく。要する時間はわずか8分。ケースの中から取り出されたのは薄 型磁石4個だ。磁石には約30グラムのレアアース(希土類)が含まれ ている。

日立がハイブリッド車の駆動用モーターなどの製品製造に利用す るレアアースは年間最大600トンに上る。日立のほか数百社が中国か ら輸入するレアアースに依存している。中国は世界のレアアース供給 の97%を支配しているからだ。レアアースは可鍛(かたん)性に優れ、 ハイブリッド車や携帯電話、ハードディスク駆動装置(HDD)の製 造に欠かせない原料だ。

中国が今年、レアアースの輸出枠削減を決定したことから価格が 高騰。レアアースの世界最大の消費国である日本の企業は代替となる 調達先探しに奔走している。双日や住友商事は中国国外の鉱山への投 資を計画。日立は2013年をめどに、年間使用量の10%をリサイクル で賄うことを目指している。

日立の資源循環推進室の馬場研二室長は「原材料の安定供給体制 を確保していく必要がある」と述べ、「国内でレアアースを循環させる 仕組みが必要。自動化やコスト低減を進め、事業化も検討していかな ければならない」と指摘する。

価格高騰

中国は7月、国内向けの供給確保や環境被害拡大の原因になって いるとされる鉱山業界の総点検を理由に、7-12月(下期)の輸出枠 を72%削減する方針を示した。

オーストラリアの鉱山会社ライナスによると、中国の輸出減少と 需要拡大により、プリウスのバッテリーに利用されるネオジムの価格 は1キログラム当たり80ドルと、昨年の19.12ドルから4倍に高騰し た。ライナスはウエスタンオーストラリア州のマウント・ウェルドで 5億5000万豪ドル(約450億円)規模のレアアース鉱山を開発してい る。

レアアースは、ハイブリッド車のバッテリーや風力タービンの永 久磁石のほか、携帯電話、自動車の排ガス浄化装置の製造に不可欠と されている。

レアアース輸入大手の双日は先月、マウント・ウェルド鉱山から 向こう10年間にわたり年8000-9000トンを買い入れることでライナ スと合意した。

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