減税延長で米経済成長促進も-FRB、国債購入延長の必要性低下か

オバマ米大統領がブッシュ前政権 時代の減税措置の延長に同意したことで、米経済成長が促進され、米 連邦準備制度理事会(FRB)に6000億ドル(約50兆円)の国債購 入プログラムの延長を迫る圧力は弱まる可能性がある。

JPモルガン・チェースの米国担当チーフエコノミスト、マイケ ル・フェロリ氏は、オバマ大統領と共和党との合意により、来年の国 内総生産(GDP)伸び率が最大0.5ポイント押し上げられ約3.1% に達する可能性があると予測。ディシジョン・エコノミクスのチーフ・ グローバルエコノミスト、アレン・サイナイ氏も来年のGDP伸び率 予想を0.5ポイント引き上げ2.75-3%とした。

合意発表を受け、減税延長と給与税引き下げによる個人消費の加 速観測が広がり、米株式相場は上昇。S&P500種株価指数は一時2008 年9月の金融危機以来の高値を付けた。米国債相場は下落し、銅は最 高値を付けた。

フェロリ氏は主に給与税の税率の2ポイント引き下げなどで「可 処分所得がかなり増える」ことから「来年1-6月(上期)の個人消 費は押し上げられる」と述べた。給与税率引き下げは予想していなか ったという。

政府当局者が6日の電話会議で記者団に語ったところによると、 給与税率引き下げはすべての賃金所得者に適用される。所得4万ドル の人には800ドル、給与が10万6800ドルを超える人は最大2136ドル の減税となる。別の当局者によれば、この措置による政府のコストは 1200億ドル。

サイナイ氏は「株式相場には重要な材料だ」と述べ、S&P500 種は来年15-20%上昇する可能性があると述べた。同氏は従来、13- 15%の上昇を見込んでいた。

IHSのチーフエコノミスト、ナリマン・ベーラベシュ氏は、米 経済に「逆風となる恐れのあった要因」が今回の妥協案で取り除かれ 「FRBへの圧力も幾分」弱まると指摘し、FRBが「追加措置を講 じる必要は生じない可能性がある」と分析した。バーナンキFRB議 長は今月5日、国債購入を予定額よりも拡大する「可能性があること は確かだ」と述べていた。

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