シティの保有普通株全てを105億ドルで売却-米財務省

米財務省は6日、公的資金を注入 した米銀シティグループの保有普通株全ての売却を発表した。売り出 し規模は約105億ドル(約8650億円)。

同省によれば、売り出し対象は24億株で、価格は1株当たり4.35 ドル。6日の株価終値は4.45ドル。

2008年に公的資金450億ドルを受け入れた米銀3位の同行は、こ れにより公的管理下からの脱却に大きく前進した。金融危機時にシテ ィ株は5ドルを下回り、一部で預金を引き出す動きも始まったことか ら、財務省は同行救済に踏み切った。リスク資産への3010億ドル規模 の政府保証も含めると、米銀に対する公的支援としては最大規模とな っていた。

銀行コンサルタント、ブラッドウェー・リサーチを創業したビル・ ブラッドウェー氏は「政府がはめた一種の手錠が外されつつある」と 述べ、「シティは政府の管理下から基本的に離れ、政府は株式を売却し て現金化するということだ」と説明した。

シティ株は年初来で34%上昇。ただ、06年12月の高値(56.41 ドル)を依然約92%下回っている。同業最大手のバンク・オブ・アメ リカ(BOA)の株価は今年これまでに23%下落。同2位のJPモル ガン・チェースは同4%程度安い。

「かなりの利益」

財務省で金融安定化策の問題資産購入計画(TARP)を担当す るティム・マサード氏は発表文で、「将来のリスクを回避するとともに、 納税者向けにかなりの利益を確保する機会に恵まれた」と語った。

今回の売り出し分も含めて財務省がこれまでに売却したシティ株 計77億株の平均売却価格は4.14ドル。財務省によると、普通株転換 時の価格が3.25ドルだったことから、納税者利益は約68億5000万ド ルとなる。

シティの広報担当、ジョン・ディアット氏は電子メールを通じた 発表文で、「財務省が引き続き保有していたシティ普通株のすべてを放 出する計画を完了したことは喜ばしい」とし、「金融危機時の米財務省 の支援には非常に感謝している」と述べた。

当局への届け出によれば、財務省は引き続き、シティ株4億6510 万株の購入権に当たるワラントを保有。米連邦預金保険公社(FDI C)は財務省の代わりに同行のトラスト型優先証券8億ドル相当を保 有している。

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