6カ月TBの落札利回り、1年ぶり高水準-証券会社の慎重姿勢続く

財務省がこの日実施した国庫短期 証券(TB)6カ月物の入札では、落札利回りが約1年ぶりの高水準 になった。中期債利回りやレポ(現金担保付債券貸借)金利は低下し たものの、年末を控えて証券会社は在庫拡大に慎重な姿勢を続けてお り、全体的に応札意欲が弱かった。

TB6カ月物156回債の最高落札利回りは前回11月の入札より

1.5ベーシスポイント(bp)高い0.1284%と、今年1月(0.1292%) 以来の高水準。平均落札利回りも1.7bp上昇の0.1284%と、昨年11 月以来の水準。入札後は0.1275%の売り注文が提示されたまま、目立 った取引も成立していないもようだ。

市場関係者によると、12月末に決算を控えて外資系証券の落札が 細る中で、一部米系証券の落札額が増えており、円高による海外勢の 需要が背景にあると指摘する声もあった。ただ、国内投資家の需要が 弱い中で、発行額3.5兆円に占める海外勢の割合も小さいとみられ、 相場全体への影響は限定的となったもようだ。

国内証券のディーラーは、年末の制約で在庫をあまり持てない証 券会社が多いのではないかと指摘。2年債利回りの上昇一服で過度の 不安感は後退したが、レポ金利も再び上昇するリスクがある上、あす 以降も大量のTB入札が続くため慎重にならざるを得ないという。

11月下旬の市場では、包括緩和効果への期待はく落や米国金利の 上昇を受けて2年債利回りが一時0.21%と約1年ぶりの水準まで上 昇した。日本銀行の積極的な資金供給が功を奏して0.175%まで低下 しているものの、債券相場全体は依然として不安定。ユーロ円3カ月 金利先物相場にも売りが出ていた。

東短リサーチの寺田寿明研究員は、「債券市場全体の不透明感や月 末の資金手当ての不透明感を考えると、業者が積極的に在庫を積む雰 囲気はない。あすの3カ月物の入札も0.12%を下回るか不透明だ」と いう。

TB市場は、証券会社の在庫負担に影響が大きい債券相場の動向 に左右されやすくなっている上、8日に3カ月物(発行額4.8兆円)、 10日に2カ月物(2.5兆円)、14日に1年物(2.5兆円)と入札が続く ため、需給が悪化しやすい。

金融調節と資金需給

足元のレポは0.10-0.105%と実質的な下限付近で推移している。 ただ、日銀は準備預金の積みの過度の進ちょくを抑えるために供給オ ペを徐々に縮小。金利入札方式の共通担保オペ残高は8日時点で17 兆円台と、前週のピーク20兆円台から減少。当座預金残高も減ってい る。

今月の資金需給を見ると、15日の積み最終日と年金払い日は余剰 になるが、供給オペが縮小されると市場全体に資金が行き渡りづらい 偏在が生じやすくなる。20日の国債大量償還日も資金の偏在リスクが 高い上、同日以降は年末に向けてレポ市場で資金調達圧力が高まる傾 向がある。

午後に実施された全店共通担保オペ8000億円(12月8日-15日) の最低落札金利は下限0.10%で前回と横ばい。平均落札金利は0.1bp 高い0.101%だった。応札倍率は3.31倍と前回の2.37倍を上回った。

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