超長期債が大幅安、30年債入札の低調な結果で-長期金利1.17%に上昇

債券市場では超長期債相場が大幅 安。この日に実施された30年利付国債の入札結果が低調となったこと で超長期ゾーンを中心に売りが優勢になった。明後日の5年債や来週 の20年債の入札に対する警戒感も強まり、午後に相場は水準を切り下 げ、長期金利は1.17%に上昇した。

パインブリッジ・インベストメンツ運用本部の松川忠債券運用部 長は、30年債の入札結果について、予想通りに弱かったと指摘。「来 週14日に20年債と、超長期債の入札が月前半に集中しているほか、 年末で証券会社がリスクを取れないこともあり、買いの手が鈍ってい る」と述べた。

財務省がこの日に実施した表面利率(クーポン)2.0%の30年利 付国債(33回債)の入札結果では、最低落札価格は96円40銭、平均 落札価格は96円66銭となった。最低価格は事前予想の96円60銭を 大きく下回った。小さくなるほど好調とされるテール(最低と平均落 札の価格差)は26銭と前回の10銭から拡大。応札倍率は2.95倍と前 回の5.40倍から低下した。

30年債入札結果を受けて、超長期債が午後に一段安となった。新 発20年債利回りは前日比4.5ベーシスポイント(bp)高い2.045%に上 昇。新発30年債利回りは6bp高い2.19%と、半年ぶりの高水準に上 昇した。

岡三証券の坂東明継シニアエコノミストは、30年債入札結果を受 けて来週14日に行われる20年債入札を意識し始めたと指摘。「20年 債は発行量が多いので、やはり次のリスク材料として気になる」と語 った。14日の20年債入札では、発行額は1兆1000億円と、30年債の 6000億円より倍近く多い。

長期金利は午後に水準切り上げ

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の312回債利回 りは、前日比0.5ベーシスポイント(bp)高い1.165%で始まった後、 水準を切り下げ、一時0.5bp低い1.155%まで低下した。しかし、午 後に入ると水準を切り上げ、2時過ぎには1bp高い1.17%に上昇して いる。

中期債相場も安い。前週に実施された10年債入札やこの日の30 年債入札結果がいずれも低調となり、足元の需給懸念から9日の5年 債入札に対する不安が出ている。新発5年物の92回債利回りは一時前 日比2.5bp高い0.42%に上昇した。バークレイズ・キャピタル証券の 徳勝礼子シニア債券ストラテジストは、5年債入札も厳しいと話した。

先物は反落

東京先物市場で中心限月12月物は反落した。前日比3銭高の141 円51銭で始まり、午前9時20分過ぎには11銭高の141円59銭まで 上昇した。その後は前日の終値付近での推移が続いたが、午後に入っ て、入札結果発表後には徐々に水準を切り下げ、結局は27銭安の141 円21銭と安値引けした。

大和住銀投信投資顧問の伊藤一弥国内債券運用第2グループリー ダーは、「オバマ米大統領が減税措置を2年間延長すると表明したこと で、今晩の米国債相場の下落を誘うのではないかとみられ、地合いが 悪化した」と説明。加えて、「30年債入札結果が良くなかったため、 超長期債主導で売りが出たほか、5年債も売られ、先物も下落した」 と語った。

オバマ米大統領は6日、国の失業保険の給付延長と引き換えに、 ブッシュ前政権時代のすべての減税措置を2年間延長することに同意 すると表明した。給与税の税率も2ポイント引き下げる。

--取材協力:近藤雅岐 Editors:Hidenori Yamanaka,Masaru Aoki

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