景気一致指数は2カ月連続でマイナス-「足踏み」に判断下げ

日本の景気の現状を示す景気一致 指数は、10月に前月比で2カ月連続のマイナスとなり、半年程度先の 景気を示す先行指数も4カ月連続で低下した。同指数からみた足元の 景気は、エコカー補助金の終了による生産の減少や輸出の鈍化などに で足踏み状態となっており、先行きも下げ止まりの兆しは出ていない。

内閣府が7日発表した10月の景気動向指数(速報、2005年=100) によると、一致指数CI(コンポジット・インデックス)は、前月比

1.4ポイント低下の100.7となった。先行指数CIは97.2と同1.4ポ イントの低下。景気に数カ月遅れて動く遅行指数CIは同0.9ポイン ト上昇の89.2だった。ブルームバーグ・ニュースのエコノミスト調査 の予想中央値は一致指数が100.8、先行指数が97.3だった。

内閣府は一致指数の基調判断について「足踏みを示している」と し、前月示した「改善を示している」ものの「足踏みの動きもみられ る」から下方修正した。「足踏み」の判断は、現行の判断手法を導入し た08年4月以降で初めて。内閣府の和田隆志政務官は記者説明で「回 復の足取りに下振れリスクが潜在的にある」と述べ、「それを視野に入 れながら需要・雇用創出効果が高いものを取り入れた平成23年度(11 年度)予算を提出することに全力を挙げている」と強調した。

内閣府の杉原茂景気統計部長は記者説明で、5つある基調判断の うち2番目の「足踏み」から、一段下の「局面変化」に引き下げるに は、一致指数が単月で前月から3.0ポイント低下するか、または今後 2、3カ月間の累積で同ポイント程度低下した場合にそうなると説明 した。「局面変化」は、事後的に判断される景気の山・谷がそれ以前 の数カ月にあった可能性が高いことを示している。

生産動向が鍵

その際、鍵となるのは生産関連指数の動向だ。10月の鉱工業生産 指数は前月比1.8%低下と5カ月連続のマイナスだったが、先行きの 製造工業生産予測指数は11月が前月比1.4%上昇、12月も同1.5%上 昇がともに見込まれている。仮に予測指数通りにプラスになれば、「局 面変化」に陥る可能性は後退する。

BNPパリバ証券の白石洋エコノミストは発表後「景気動向指数 においても、日本経済が踊り場にあることが明確に示されることとな った」とする一方、同社では「循環的な見通しに関しては悲観してい ない」と指摘。「最近の米国や欧州、中国などの指標からすると、世 界の製造業サイクルは足元で持ち直しつつあるとみられ、世界経済が 二番底入りするリスクは大きく低下している」とみている。

一方、景気拡張の各経済部門への波及度合いを表す景気一致指数 DI(デフュージョン・インデックス)は33.3と、判断の分かれ目と なる50を18カ月ぶりに下回り、景気悪化を示した。

--取材協力 Minh Bui Theresa Barraclough Editors: Norihiko Kosaka,Keiichi Yamamura,Hitoshi Ozawa

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