米国株:下落、FRB議長発言で政策不十分との見方

米株式相場は反落。S&P500 種株価指数は4営業日ぶりに下げた。米連邦準備制度理事会(FRB) のバーナンキ議長が米経済の成長は失速しかねないとして、金融緩和 策を拡大する可能性があると示唆したことが背景にある。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)は、2011年に格下げのリ スクがあると野村ホールディングスに指摘されたことが嫌気されて下 落。医薬品のセルジーンは、S&P500種で値下がり率最大。同社 の多発性骨髄腫治療薬「レブリミド」について、ISIグループが二 次がんの発症リスクを指摘したことに反応した。

一方、ネットワーク機器のシスコシステムズは、オッペンハイマ ーによる投資判断引き上げに反応し上昇。携帯電話事業者スプリン ト・ネクステルはワイヤレス通信インフラのアップグレードについて 詳細な計画を発表したことが好感され、買い進まれた。

S&P500種株価指数は前週末比0.1%安の1223.12。ダウ 工業株30種平均は19.90ドル(0.2%)下げて11362.19ドル。

キー・プライベート・バンク(オハイオ州クリーブランド)のチ ーフ投資ストラテジスト、ブルース・マケイン氏は、「心配の種は多 い」と指摘。「米国の失業率や欧州で起こっている問題を考えると、 今後上昇をけん引するのは何だろうか。懐疑的な見方が多くある。経 済指標や企業決算ではかなり良い数字が聞かれるが、投資家はより積 極的なスタンスを取るべきか、ディフェンシブになるべきかなおも確 信を持てない」と述べた。

先週は上昇

米株式相場は先週上昇し、1カ月ぶりの大幅高となった。経済指 標の改善や欧州中央銀行(ECB)による欧州債務危機への取り組み が好感された。

バーナンキFRB議長は経済成長について、自律的でない水準か らあまり遠くない状況にあると指摘。また、国債購入額が先月発表し た6000億ドルを超える公算があるとの見解を示した。

米労働省が3日発表した11月の雇用統計によれば、非農業部門 雇用者数は前月比3万9000人増加にとどまり、失業率は9.8%に 上昇した。

バーナンキ議長はCBSの報道番組「60ミニッツ」のインタビ ューで、「境界線に非常に近いところにいる。失業率を落ち着かせる には2.5%前後の経済成長が必要で、現状とほぼ同じだ。経済成長 は自律的でない水準からあまり遠くない状況だ」と語った。

「失望感」

S&P500種は3日、終値ベースでは上昇したものの、一時は

0.4%下落する場面があった。

PNCウェルス・マネジメントの主任投資ストラテジスト、ウィ リアム・ストーン氏は「誰もが景気の自律回復を期待しているが、実 際は依然として失速速度にあり、人々が望む回復ペースにはなってい ない。これが引き続き頭を悩ませている」と指摘。「雇用統計に対す る失望感もある。数字は悪く、状況の改善を示すさらなる兆候を待つ 必要がある」と続けた。

BOAは1.9%安の11.64ドル。野村ホールディングスは、 BOAとモルガン・スタンレー、シティーグループが格付け会社によ り11年の早い段階で格下げされるリスクが最も高いと指摘した。

セルジーンは8.2%安の55.64ドル。

シスコ、スプリント

シスコは1.9%高の19.43ドル。オッペンハイマーは、シス コ株の投資判断を「マーケットパフォーム」から「アウトパフォーム」 に引き上げた。同社株は市場シェア低下への懸念をすでに反映してい ると、オッペンハイマーは説明している。

スプリントは6.4%高の4.17ドル。同社は、向こう3-5年 間でネットワークのアップグレードに最大50億ドルを投じる。

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