NY外為:ユーロ下落、危機対応で欧州当局者の見解に相違

ニューヨーク外国為替市場では、 ユーロが主要通貨の大半に対して下落。欧州当局者の間でソブリン債 危機の対応策をめぐり意見が分かれていることが嫌気された。

主要6通貨のバスケットに対するドル指数は、4営業日ぶりに上 昇した。バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が国債購入 の規模を拡大する可能性を示したのが手掛かりだった。ベルギーのレ インデルス財務相はユーロ圏救済基金の拡大もあり得ると発言し、ド イツのメルケル首相、フランスのサルコジ大統領と異なる姿勢を示し た。アイルランド議会は7日、予算案を採決する。欧州連合(EU) などが支援策を実施するには予算案の可決は必須だ。

ゲイン・キャピタル・グループ傘下のオンライン為替取引会社F OREXドット・コム(ニュージャージー州ベドミンスター)のチー フストラテジスト、ブライアン・ドーラン氏は、「基金の拡大をめぐ ってユーロ圏内で見解の相違が生じているのは、EU内の亀裂を示し 始めている」と述べ、「それがユーロを押し下げている」と続けた。

ニューヨーク時間午後4時27分現在、ユーロは対ドルで0.8% 下げて1ユーロ=1.3304ドル。前週末は1.3414ドルと、終値とし ては11月22日以来の高値だった。対円でのユーロはこの日、0.7% 下げて1ユーロ=109円98銭。前週末は110円73銭だった。

EU内の意見相違

レインデルス財務相は4日、記者団らに対し、7500億ユーロの 支援基金について、規模拡大もあり得るとの見解を明らかにした。同 財務相は、ブリュッセルでの財務相会合でポルトガルの今後について 議論すると発言した。

レインデルス財務相はまた、「われわれがこれを向こう数週間な いし数カ月で判断するとしたら、それを現在の措置に直ちに適用した らどうだろうか」と発言した。

欧州中央銀行(ECB)の政策委員会メンバー、クアデン・ベル ギー中銀総裁も、基金の規模拡大に賛成の意向を示した。ユーロ圏財 務相会合のユンケル議長(ルクセンブルク首相兼国庫相)とイタリア のトレモンティ経済・財務相は、英フィナンシャル・タイムズ紙に書 簡を送り、欧州共通債である「Eボンド」の創設を呼び掛けた。

ユンケル議長とトレモンティ財務相によると、「Eボンド」は今 月にも設立される可能性のある「欧州債券機関(EDA)」が発行し、 欧州連合(EU)加盟国の国債発行高の最大50%となる可能性もある。 またEボンドと現在の国債の交換も可能になる見込みだ。

これに対し、メルケル首相はEボンド構想に反対を表明。同首相 はベルリンで記者団らに対し、「現時点で基金を拡大する必要性を認 識していない」と述べるとともに、共通債の発行はEUの条約で認め られていないと指摘した。

年初来のユーロとドル

先進10カ国の通貨で構成するブルームバーグ相関加重通貨指数 によると、ユーロは年初から9.3%下落している。

HSBC銀行のアナリストによると、ユーロは2011年1-3月 に1ユーロ=1.25ドルまで下落する可能性がある。ユーロ圏のソブリ ン債問題が理由だ。同社はこれまで、ユーロは2011年いっぱいは

1.35ドル付近で推移すると予想していた。

ブルームバーグ相関加重通貨指数によると、ドルは年初から

1.3%下落。一方、円は12.2%上昇した。

この日のドルは円に対して1ドル=82.66円と、前週末の82円 53銭から上昇した。ドル指数は0.2%上昇した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE