歳出71兆円、新規国債44兆円枠の堅持を-民主党提言

民主党は6日夕、2011年度予算編 成への提言をまとめ、政府に提出し。同提言は、国債費などを除く歳 出と新規国債発行額をそれぞれ今年度並みの71兆円以下と44兆円以 下に抑制するとした政府の「財政運営戦略」の堅持を求めるとともに、 基礎年金の国庫負担割合の2分の1の維持などを求めている。

公表資料によると、基本的な考え方として「来年度予算の最大の 目標はデフレを脱却し、経済と雇用の拡大を実現すること」とした上 で、「年内に確実に予算を編成すること」が至上命令と強調。政府が6 月に閣議決定した「財政運営戦略」について「財政健全化に向けた不 断の努力、市場へのメッセージという観点から、このルールは堅持し なければならない」と明記している。

基礎年金の国庫負担割合については約2.5兆円の財源確保が困難 なことから財務省と厚生労働省間で3分の1への引き下げも含めて調 整が進んでいる。これに対し、提言では「年金に関する国民の不安・ 不信を増大させる」として「基礎年金にかかわる国庫負担割合を現在 の2分の1から引き下げることは認められない」と指摘。政府に対し、 来年度予算における国庫負担割合の維持に向けて万全の努力を行うよ う求めている。

基礎年金の国庫負担割合については、同日夕、菅直人首相が記者 会見で2分の1を維持する方向で進めたいと発言。野田佳彦財務相も、 記者団に対し2分の1維持へ全力を尽くすと述べた。

配偶者控除の見直しも-子ども手当財源

子ども手当の財源では、提言は「配偶者控除の見直しを含めて検 討すべき」とする一方で、「給付にかかわる所得制限は行うべきではな い」とした。同手当をめぐっては、野田佳彦財務相ら5関係閣僚が3 歳未満に現行の1万3000円から7000円を上積みし、月2万円に引き 上げることで合意している。

このほか、提言では民主党マニフェストは「民主党政権の政策的 な基盤」と位置付け、恒久的財源の確保と併せて「一括交付金」や「地 球温暖化税」の導入などを2011年度に実現すべきだとしている。

ナフサ減税の恒久化要望-税制改正

同日併せて提出された来年度税制改正主要事項にかかる提言では 法人税の実効税率引き下げについて「ネット減税に対する経済界の期 待は大きい」との文言を追加し、実質減税を強く要望。さらに、石油 化学製品の原料のナフサや原料炭の免税措置について「世界的に課税 している例はなく、世界標準に照らした対応を求める」とし、免税の 恒久化を求めた。

一方、税制改正の提言では、配偶者控除の見直しについて「所得、 資産、消費を含む税制抜本改革の議論の中で検討していくべき課題」 とし、来年度改正では慎重に判断すべきだと指摘。子ども手当の財源 とすることに対しては、対象となる子どものいない世帯への見合いの 給付がない、子育てを終えた年金世帯の納得を得られるか難しいなど の課題を挙げている。

提言は消費税引き上げ議論の必要性にも言及。「『「公平・透明・納 得』の税制を築き、社会全体が支え合う新しいモデルを構築していく ためには、所得税改革だけでなし得るものではない」とし、「消費税を 含む抜本改革に政府は一刻も早く着手すべきだ」と述べている。

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