日立:レアアースのリサイクル技術開発-全体の1割再利用

国内総合電機最大手の日立製作所は 6日、使用済みのパソコンなどのハードディスク駆動装置(HDD)モ ーターやエアコンなどのコンプレッサーからレアアース(希土類)を抽 出し、リサイクルする技術を開発したと発表した。2013年をめどにリサ イクルの本格稼働を目指す。

開発したのは、HDDモーターなどを切断・分解し、レアアースを 含んだ磁石を分離・回収する装置。手作業で抽出する場合は、作業者1 人につき1時間で約12台しか処理できなかったが、新装置では約8倍 効率化し、約100台処理できるという。

これまで分解が難しかったコンプレッサーも、高効率で安全な分 離・回収ができるようになった。また、酸などの化学薬品を使う従来の 抽出方法ではコストや環境面で課題のある廃液処理が必要だったが、今 回は化学薬品を使わない方法の実験に成功したという。

レアアース磁石とは鉄を約3分の2、レアアースを約3分の1含む 合金。強い磁力を持たせるためネオジムを加えるほか、耐熱性能を保持 させる場合はジスプロシウムを添加する。磁力が強く、耐熱性に優れて いるため、IT機器のほか、風力発電機、省エネ型のエアコンや洗濯 機、ハイブリッド車の駆動用モーターなどへの需要が高まっている。

レアアース磁石の含有量は、HDDで1台あたり10グラム、コン プレッサーで同100グラム。資源循環推進室の馬場研二室長によると、 日立グループ全体でのレアアース年間調達量は約600トンで、「13年に はこの10%、約60トンをリサイクルでカバーしたい」と述べた。

レアアースをめぐっては、世界の産出量の約97%を占めている中国 が輸出制限を強化したことを契機に、調達リスクや価格高騰が懸念され ている。代替材料の開発にも時間を要することから、安定供給のために 使用済み製品からの再利用が期待されている。

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