銅:ゴールドマンやモルガンSが有望な投資先に推奨-在庫減で上昇か

銅相場が過去最高値を更新する可 能性のあるなか、銅が不足している上、在庫は今年、過去6年で最大の 落ち込みを示しそうだ。米ゴールドマン・サックス・グループやモルガ ン・スタンレーは銅を最も有望な投資先の1つとみている。

ブルームバーグがアナリスト12人を対象に実施した調査の中央値 によると、銅需要は来年、供給を36万7500トン上回ると予想されて いる。これは米国の住宅約180万戸の電線やパイプ、電気製品に利用さ れる銅の量に相当する。

米銀バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの金属アナリ スト、マイケル・ウィドマー氏(ロンドン在勤)によると、銅在庫は過 去最低水準に落ち込み、1週間分の消費量を下回る可能性がある。ブル ームバーグが集計したデータによると、世界の取引所の指定倉庫の銅在 庫は今年に入って22%減少しており、2004年以降で最大の落ち込みを 示す可能性がある。

国際通貨基金(IMF)が世界の経済成長の鈍化を予想し、米国の 失業率は約25年ぶりの高水準近くで推移、中国が融資を抑制し利上げ を実施しているにもかかわらず、銅相場は6月30日以降34%上昇して いる。中国は世界の銅消費の約40%を占める。クレディ・スイス・グ ループやバークレイズ・キャピタルは銅相場が上昇するとみており、ブ ルームバーグ調査の中央値では11年の平均は過去最高の1トン当たり 8542ドルと見込まれている。予想通りなら今年の平均を15%上回る。

JPモルガン・チェースのイアン・ヘンダーソン氏は非鉄金属の中 で「銅が最も魅力的」な投資先と指摘。「11年に銅需要が減少すると は全く予想しておらず、新規鉱山の生産が開始される予定はほとんどな い」と述べた。同氏は米フリーポート・マクモラン・カッパー・アン ド・ゴールドの株式を含め約80億ドル(約6600億円)相当の資産を 運用している。

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ロンドン金属取引所(LME)の銅相場は年初来で18%上昇し3 日には1トン当たり8725ドルに達した。これは、株式のMSCI世界 指数の上昇率6.7%、米国債のリターン(投資収益率)6.9%、商品先 物24銘柄で構成するスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)GS CI指数の16%を上回る。11月11日には最高値の8966ドルに達し た。

バークレイズ・キャピタルは11月11日のリポートで、銅需要が 来年4.2%拡大する一方、生産は2.6%増にとどまるとの見通しを示し た。国際銅研究会(ICSG)の同月23日のリポートによると、1- 8月の銅供給は需要を36万3000トン下回った。銅はスマートフォン (多機能携帯端末)や自動車のブレーキパッドなど多様な製品の原料と なる。

新たな鉱床を発見するのが困難になってきており、鉱石の品質も低 下しているため銅の採掘量は減少。鉱山各社は需要に追い付かない状態 となっている。

フリーポートのジェームズ・モフェット会長は11月17日の電話 会議で「一部の例外を除き、現時点で主に銅が生産されているのは操業 開始から100年を経た鉱山だ」と述べた。

銅が不足するとのアナリストらの見通しは先物相場にまだ織り込ま れていない可能性がある。LMEの11年12月に引き渡しとなる銅の 価格は3日、8555ドルと指標となる3カ月先物を1.9%下回る水準 だった。

ゴールドマンは1日のリポートで、銅相場が11年12月までに1 万1000ドルに上昇すると予想し、11年12月物を商品市場で推奨する 7つの投資先の1つに挙げた。

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