独国債利回りが上昇-債券市場はメルケル首相よりオバマ大統領を評価

世界の債券市場で、ドイツ国債が 敬遠される事態となっている。高債務国が抱える問題解消に向けた欧 州指導者の手腕が、投資家の信頼を集めていないことが背景にある。

ドイツ10年物国債利回りは上昇し、同年限の米国債を2009年 6月以来初めて上回る見通しだ。ドイツは欧州経済通貨同盟(EMU) の支援で他国より大きな負担を迫られるとの懸念が響いている。欧州 連合(EU)主導でまとめた850億ユーロ(約9兆4200億円)のア イルランド救済措置が、欧州債務危機の拡大懸念解消につながらなか ったのを受け、ドイツと米国債の利回り格差は11月29日に7ベーシ スポイント(bp、1bp=0.01%)まで縮まった。4月は90bpだ った。

ドイツの借り入れ金利が米国より大幅に上昇している背景には、 メルケル独首相が救済措置への拠出を制限する姿勢を示したことや、 トリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁が新たな景気回復措置を発表せ ず、投資家を失望させたことがある。一方、米国ではオバマ大統領が 景気浮揚や金融・自動車業界の救済に取り組み、財政赤字が2年連続 で1兆4000億ドル(約115兆円)に達した。

ウェルズ・ファーゴ・ファンズ・マネジメントのチーフ債券スト ラテジスト、ジェームズ・コチャン氏は「ECBと欧州の政策当局者 は、財政問題には積極的かつ迅速で効果的な対応が必要という米国の 経験から教訓を学ばなかった。この教訓を学ばなければ状況は悪化の 一途をたどる」との見通しを示した。

ドイツは米国より成長率が高く、債務比率が低いにもかかわらず、 国債の運用成績が米国を下回っている。ブルームバーグがまとめた予 想中央値によると、ドイツの今年の国内総生産(GDP)成長率は

3.5%、財政赤字の対GDP比率は3.75%の見通し。米国はそれぞれ

2.7%、9%が見込まれている。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によると、 米国債の6月末以降の平均リターンはプラス0.95%。ドイツ国債は マイナス0.5%となっている。

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