FRB議長:国債購入を6000億ドル超に拡大の可能性ある

バーナンキ米連邦準備制度理事 会(FRB)議長は、米失業率が通常の水準に低下するまでに5年 を要する可能性があると述べ、国債購入額が先月発表した6000億ド ル(約49兆6000億円)を超える公算があるとの見解を示した。

バーナンキ議長は5日放送予定のCBSの報道番組「60ミニッ ツ」のインタビューで、5-6%前後という「より通常の失業率に 戻るのは4、5年先になる可能性がある」と予想。「同プログラムの 効果」とインフレや経済の見通し次第では、国債購入を予定額より も拡大する「可能性があることは確かだ」と述べた。

バーナンキ議長らFRB当局者は景気回復支援に向け、来年 6月まで1カ月当たり750億ドルの国債を購入する計画の正当性を 主張している。インタビューは11月30日に収録されたもので、3 日 後の12月3日に米労働省が発表した11月の失業率は9.8%と、4 月以来の高水準に悪化。非農業部門雇用者数は前月比3万9000人増 加にとどまった。

バーナンキ議長は7-9月(第3四半期)に2.5%成長にとど まった米経済について、極めて弱いため支援なしでは成長が失速し かねないと指摘。「境界線に非常に近いところにいる。失業率を落ち 着かせるには2.5%前後の経済成長が必要で、現状とほぼ同じだ。 経済成長は自律的でない水準からあまり遠くない状況だ」と語った。

バーナンキ議長はまた、住宅など米経済の一部セクターが一段 と落ち込むことはあり得ないとして、リセッション(景気後退)に 再び戻ることはなさそうだと発言。ただ、高失業率の長期化で信頼 感が損なわれる恐れがあり、それは「米経済が再び減速しかねない リスクの最大の要因だ」と付け加えた。

物価

FRBによる国債追加購入をめぐっては、共和党幹部らが11 月15日付の書簡で通貨安やインフレを招くリスクがあるとの懸念 を表明していた。バーナンキ議長はインフレ懸念について「誇張さ れている」と述べ、インフレ抑制というFRBの優先課題の重要性 は低下していないと言明。FRBの行動がなければ米経済はデフレ に突入していたかもしれないとし、「FRBが行動しているため、デ フレのリスクはかなり低いと言える」と語った。

議長はさらに、FRBが必要な場合にはインフレを抑制し緩和 的な金融政策を転換することができると「100%」確信していると表 明。「われわれが2%を超えるインフレ率を容認しないことは非常に 明白」であり、「必要なら15分で利上げすることも可能だ。適切な 時期に利上げや金融引き締め、景気やインフレの抑制を行うことは 全く問題ない」が、「今はその時ではない」と強調した。

議長は国債購入を紙幣の増刷と単純にみなすべきではないとも 述べ、「通貨の流通量に変化はない。マネーサプライは著しくは変化 していない。当局が行っているのは国債購入を通じた金利の引き下 げだ。当局は金利押し下げを通じた景気加速の刺激を望んでいる」 と説明した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE