米BOAのトップ投資アドバイザーが移籍-顧客資産約4900億円を運用

米銀シティグループの元ウェルス マネジメント(富裕層向け事業)部門責任者トッド・トムソン氏は、 顧客資産59億ドル(約4900億円)を運用するバンク・オブ・アメリ カ(BOA)のトップクラスの投資アドバイザーだったマイケル・ブ ラウン氏を自らの投資助言サービス会社に引き抜いた。

ブラウン氏(52)は、トムソン氏が元同僚のシャール・ペニー氏 と共同で設立したダイナスティ・ファイナンシャル・パートナーズに 移籍するため、BOAの米信託部門を先週退職したことを明らかにし た。米経済紙バロンズによれば、ブラウン氏の顧客の標準的な純資産 価値は5000万ドルに上る。同紙がランク付けした最新の米ファイナン シャル・アドバイザー上位100位の番付で、ブラウン氏は28位だった。

同氏の退職により、BOAメリルリンチなどのトップクラスの証 券会社が合併と株価低迷、住宅ローンや証券引き受け事業の調査をめ ぐる悪評への対応に追われ、トップの座を維持できるかどうかを疑問 視する見方が再燃する可能性がある。調査会社エイト・グループによ れば、2009年初めから今年6月までに総合証券大手4社から計7300 人を超えるアドバイザーが退職している。

機能不全

ダラスに本拠を置くエグゼクティブ人材サービス会社、ケイ・バ スマン・インターナショナルのパートナー、ティム・ホワイト氏は、 ブラウン氏の移籍について、「BOAなど主要証券会社の機能不全を示 す新たな兆候だ」と指摘した。

米銀最大手のBOAは、2009年のメリルリンチ買収に伴い、米金 融安定化法に基づく問題資産購入計画(TARP)の下で450億ドル の公的資金を受け入れ、トップアドバイザーを引き留めるために特別 報酬の提示を余儀なくされた。

BOAの広報担当者、マット・カード氏は5日、今のところコメ ントはないと述べた。BOAと競合するモルガン・スタンレーとウェ ルズ・ファーゴ、UBSの広報者に通常営業時間終了後に電話連絡を 試みたが、リターンコールはなかった。

ダイナスティでウェルスマネジメント部門ディレクターに就任す るブラウン氏はインタビューで、BOAの顧客のうち何人がダイナス ティに資金を移すかについては言及を控えた。ケイ・バスマンのホワ イト氏によれば、通常はアドバイザー1人の移籍に伴い、顧客の約 70%が取引先を移すという。

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