米国株(3日):続伸、商品高が追い風―景気懸念を相殺

米株式相場は上昇。週間ベース では1カ月ぶりの大幅高となった。エネルギーや金属株が堅調に推移 し、11月の米雇用統計を背景にした景気回復の腰折れ懸念を相殺し た。同統計では雇用の伸びが予想を下回った。

産金で米最大手のニューモント・マイニングや油田サービス最大 手のシュルンベルジェが大きく値上がり。商品19銘柄で構成するロ イター・ジェフリーズCRB指数は週間では2009年以来で最大の上 げを記録して終了した。シティグループが買いを勧めたデュポンも 高い。

一方、ディスカウントストアのビッグ・ロッツは安い。同社は 2011年1月通期の業績見通しを引き下げた。投資判断を引き下げら れたナスダックOMXグループも下落した。

S&P500種株価指数は前日比0.3%高の1224.71。一時は

0.4%値下がりしたが、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB) 議長の発言が伝わり、上げに転じた。同議長は米CBSテレビとのイ ンタビューで、6000億ドルの国債購入計画の規模を拡大する選択肢 を排除していないことを明らかにした。ダウ工業株30種平均は

19.68ドル(0.2%)上昇の11382.09ドル。

「ほかの指標に注目」

USAAインベストメント・マネジメントの株式投資バイスプレ ジデント、ワシフ・ラティフ氏は、「市場は極めてそううつ的な局面 にある」と指摘。「雇用統計は失望されたが、ほかのすべての経済指 標は非常に底堅い内容だ。これは米経済が緩やかながらも着実に回復 していることを示している。引き続き株式投資への好材料といえる」 と述べた。

S&P500種は週間では3%高。米中古住宅販売成約指数が記 録的な伸びを示したことや、米既存店売上高がアナリスト予想を上回 ったことなどが背景にある。同株価指数は7月に付けた年初来安値か ら20%上昇。企業決算の改善や、FRBが成長刺激に向け資産購入 プログラムを拡大したことが好感された。

S&P500種の素材株とエネルギー株指数は業種別10指数の 値上がり率上位を占めた。ドルの下落を背景に、原油や金属価格が上 昇。代替投資先としての商品の魅力が増した。

ニューモントが高い

ニューモント・マイニングは3.1%高。シュルンベルジェは

2.5%値上がり。

デュポンは1.3%高。シティグループは同社の投資判断を「ホ ールド」から「買い」に引き上げた。同社のエレクトロニクス製品が 強いことを理由に挙げた。

ホランドの会長として40億ドル強の管理・運用に携わるマイケ ル・ホランド氏は、「雇用統計が悪い内容だったにもかかわらず株価 が上昇したという事実は良い兆しだ」と指摘。「市場参加者は景気の 上振れを示唆するほかの経済指標に注目し始めている。株の先安を見 込んだ取引をしている人にとっては気の毒な環境だ」と述べた。

ダウ30種平均は一時0.4%値下がりする場面があった。労働省 が発表した11月の雇用統計によると、非農業部門雇用者(事業所調 査、季節調整済み)は前月比3万9000人増加と、ブルームバーグ・ ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値(15 万人増)を下回 った。家計調査に基づく11月の失業率は9.8%で前月の9.6%か ら上昇した。

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) で世界最大の債券ファンドを運用するビル・グロース氏は、雇用の伸 びが市場予想を下回っていることから、米金融当局が今後数年間に利 上げを実施する可能性は低いと指摘した。同氏はブルームバーグラジ オとのインタビューで述べた。

ビッグ・ロッツは安い

ビッグ・ロッツは5.1%安と、11月4日以来の大幅下落。同社 は11年1月通期の1株当たり利益が最大でも2.81ドルにとどまる との見通しを示した。従来は少なくとも2.82ドルになると予想して いた。

ナスダックは2.7%安。スタイフェル・ニコラウスは、米2位 の証券取引所を所有する同社の投資判断を「買い」から「ホールド」 に引き下げた。同社の株価がS&P500種に比べると割高なためと 説明した。ナスダックの株価は7月27日に四半期決算を発表して以 降前日までに22%上昇。一方、同期間のS&P500種の上昇率は

9.6%となっている。

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