12月3日の米国マーケットサマリー:ドルが対円で下落、雇用統計で

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3415 1.3209 ドル/円 82.69 83.82 ユーロ/円 110.92 110.73

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 11,382.09 +19.68 +.2% S&P500種 1,224.71 +3.18 +.3% ナスダック総合指数 2,591.46 +12.11 +.5%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .47% -.07 米国債10年物 3.01% +.02 米国債30年物 4.32% +.07

商品 (中心限月)   終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,406.20 +16.90 +1.22% 原油先物 (ドル/バレル) 89.28 +1.28 +1.45%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ドルが円に対して3週間ぶり安 値に下落。11月の米雇用者数の伸びが予想を大幅に下回り、失業率 が上昇したことで、景気回復が腰折れしつつあるとの観測が広がった。

ドルはメキシコ・ペソとカナダ・ドルを除く主要通貨すべてに 対して値下がり。11月の米雇用統計によれば、失業率は9.8%に 上昇し、米連邦準備制度理事会(FRB)による雇用拡大を狙った 追加量的緩和の決定を裏付ける格好となった。スイス・フランは上 昇。ドルの代替投資先として買い進まれた。

為替取引を手掛けるテンパス・コンサルティングのストラテジ スト、ジョン・ドイル氏は「きょうの雇用統計は、FRBとその流 動性供給の正当性を示した」と指摘。「ドルとリスクの相関関係が この日は崩れた。リスク環境は変わっていないが、株価とドルが下 げている」と述べた。

ニューヨーク時間午後3時26分現在、ドルは対円で前日比

1.2%下げて1ドル=82円86銭(前日は83円82銭)。一時 82円53銭と、11月15日以来の安値を付けた。週間ベースでは 10月以来の値下がり。

ドルはユーロに対しては1.3%安の1ユーロ=1.3380ドル (前日1.3209ドル)。週間では1カ月ぶりの下落となった。ユー ロは対円で1ユーロ=110円89銭(前日は110円73銭)。

◎米国株式市場

米株式相場は上昇。週間ベースでは1カ月ぶりの大幅高となった。 エネルギーや金属株が堅調に推移し、11月の米雇用統計を背景にし た景気回復の腰折れ懸念を相殺した。同統計では雇用の伸びが予想を 下回った。

産金で米最大手のニューモント・マイニングや油田サービス最大 手のシュルンベルジェが大きく値上がり。原油や金属価格の上昇が追 い風になった。シティグループが買いを勧めたデュポンも高い。

一方、ディスカウントストアのビッグ・ロッツは安い。同社は 2011年1月通期の業績見通しを引き下げた。投資判断を引き下げら れたナスダックOMXグループも下落した。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比0.3%高の1224.71。一時は0.4%値下がりした が、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言が伝わり、 上げに転じた。同議長は米CBSテレビとのインタビューで、6000 億ドルの国債購入計画の規模を拡大する選択肢を排除していないこと を明らかにした。ダウ工業株30種平均は19.68ドル(0.2%)上 昇の11382.09ドル。

USAAインベストメント・マネジメントの株式投資バイスプレ ジデント、ワシフ・ラティフ氏は、「市場は極めてそううつ的な局面 にある」と指摘。「雇用統計は失望されたが、ほかのすべての経済指 標は非常に底堅い内容だ。これは米経済が緩やかながらも着実に回復 していることを示している。引き続き株式投資への好材料といえる」 と述べた。

◎米国債市場

米国債は2年債利回りが低下。午前に発表された11月の米雇用 統計は、エコノミスト予想を大幅に下回る雇用増にとどまったうえ、 失業率が上昇した。これを受け、景気回復のペースが減速するとの見 方が再燃した。

償還期限が5年以下の国債は3日ぶりに上昇した。11月の非農 業部門の雇用者数は3万9000人増にとどまった。米連邦準備制度 理事会(FRB)はこの日、借り入れコスト抑制を目的とした6000 億ドルの国債購入計画に基づき、68億ドルの国債を購入した。償還 期限の長い国債は下落。11月の米サービス業活動を示す指数が過去 6カ月での最高を記録したのが影響した。

トロント・ドミニオン銀行のTDセキュリティーズ部門のチー フ金利ストラテジスト兼エコノミスト、エリック・ラッセルズ氏は、 「償還期限の短い国債が上昇した。経済統計に影響された悲観的な 見方や、さらにFRBが近く量的緩和のペースを緩める理由はない との認識がある程度反映されている」と述べ、「しかし、まだ良好な 材料もあり、それが長期債の利回りを押し上げている」と続けた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後2時44分現在、2年債利回りは前日比6ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)低下の0.48%。同年債(表面利回り

0.5%、償還2012年11月)価格は4/32高の100 1/32。

10年債利回りは2bp上昇して3%。一時、7月28日以来の 高水準となる3.04%をつけた。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続伸。ドルの下落を背景に、オンス当 たり1400ドルを突破した。米統計で雇用の伸びが予想を下回ったこ とから、代替資産としての金投資の魅力が増した。

11月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数(事業所調査、 季節調整済み)の伸びは予想を大きく下回り、失業率は9.8%に上昇。 米連邦準備制度理事会(FRB)が景気浮揚を狙って金融システムへ の流動性供給を続けるとの見方が強まり、ドルは6週ぶりの大幅安で 推移した。

LGTキャピタル・マネジメントの商品アナリスト、バイラム・ ディンチェル氏(チューリヒ在勤)は「景気の不透明感がなかなか 晴れず、高い失業と景気回復のこう着への対応で一段の量的緩和が必 要となりそうな状況は、金投資への確固たる根拠となっている」と述 べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 2月限は前日比16.90ドル(1.2%)高の1オンス=1406.20ド ルで終了。一時は1409.90ドルまで上昇し、11月12日以来の高 値をつけた。週間ベースでは3.1%の値上がり。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は続伸し、2年1カ月ぶりの高値を付 けた。ドルが大幅安となったため、代替資産としての商品に買いが入 った。

原油は1.4%上昇。11月の非農業部門雇用者数の伸びが予想を 大きく下回ったほか、失業率が予想に反して上昇したことを受け、主 要6通貨に対するドル指数は11月23日以来の水準に低下した。

米コンサルティング会社、ショーク・グループ(ペンシルベニア 州ビラノバ)のアナリスト、ハムザ・カーン氏は「原油高はドルの 大幅安が原因だ」と指摘。「需給要因に基づく買いではない」と述べ た。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物1月限は前日 比1.19ドル(1.35%)高の1バレル=89.19ドルで終了した。 終値ベースで2008年10月7日以来の高値。週間では6.5%の値上 がり。年初来では12%上昇した。

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