米国債(3日):2年債上昇、雇用伸び悩みで買い

米国債は2年債利回りが低下。 午前に発表された11月の米雇用統計は、エコノミスト予想を大幅に 下回る雇用増にとどまったうえ、失業率が上昇した。これを受け、 景気回復のペースが減速するとの懸念が再燃した。

償還期限が5年以下の国債は3日ぶりに上昇した。11月の非農 業部門の雇用者数は3万9000人増にとどまった。米連邦準備制度 理事会(FRB)はこの日、借り入れコスト抑制を目的とした6000 億ドルの国債購入計画に基づき、68億ドルの国債を購入した。償還 期限の長い国債は下落。11月の米サービス業活動を示す指数が過去 6カ月での最高を記録したのが影響した。

トロント・ドミニオン銀行のTDセキュリティーズ部門のチー フ金利ストラテジスト兼エコノミスト、エリック・ラッセルズ氏は、 「償還期限の短い国債が上昇した。経済統計に影響された悲観的な 見方や、さらにFRBが近く量的緩和のペースを緩める理由はない との認識がある程度反映されている」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後4時20分現在、2年債利回りは前日比7ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)低下の0.47%。同年債(表面利回り

0.5%、償還2012年11月)価格は4/32高の100 1/32。

10年債利回りは2bp上昇して3.01%。一時、7月28日以 来の高水準となる3.04%をつけた。30年債利回りは6bp上げて

4.32%、11月18日以来の最高だった。

利上げの可能性低い

10年債と2年債の利回り格差は4日連続で拡大、2.54ポイン トと、6月以来の最大をつけた。

ラッセルズ氏は「まだ良好な材料も多くあり、それが長期債の 利回りを押し上げている」と続けた。

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMC O)で世界最大の債券ファンドを運用するビル・グロース氏は、雇用 の伸びが市場予想を下回っていることから、米金融当局が今後数年間 に利上げを実施する可能性は低いと指摘した。

グロース氏は3日、ブルームバーグラジオとのインタビューで、 政策当局者が政策金利を事実上のゼロに据え置かざるを得ない状況で、 「償還期間の短い国債が安全な領域だ」と述べた。

雇用統計とISM

米労働省が発表した11月の雇用統計によると、非農業部門 雇用者数(事業所調査、季節調整済み)はブルームバーグ・ニュース がまとめたエコノミストの予想中央値(15万人増)を下回った。前 月は17万2000人の増加に上方修正された。

家計調査に基づく11月の失業率は9.8%に上昇し、4月以来の 高水準を記録した。

米供給管理協会(ISM)が発表した11月の非製造業総合景 況指数は55と、前月の54.3から上昇した。ブルームバーグがまと めたエコノミスト予想の中央値は54.8だった。同指数で50はサー ビス業活動の拡大と縮小の境目を示す。

モルガン・スタンレー・スミス・バーニーの債券ストラテジス ト、ケビン・フラナガン氏は、「最近、良好な経済統計が多く発表さ れていたが、雇用統計はその流れを止めた」と述べた。「しかし、米 国が二番底を回避し、緩やかながらもある程度の勢いがみられること から、市場関係者は雇用統計をある程度割り引いて考えている。その ため、現時点では雇用統計を深読みしていない」と指摘した。

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